真野さよ

真野さよ（まの さよ、1913年 - ）は、日本の小説家、詩人です。高知県に生まれ、広島県立高等女学校（現在の広島県立広島皆実高等学校）を1955年に卒業後、日本女子大学国文学部へ進学しますが、1958年に中退しています。

戦後、真野は河井醉茗が主宰する塔影社に所属し、本格的に創作活動を開始しました。1977年には、詩集『葡萄祭』を出版し、詩人としての才能を開花させます。その後、小説にも取り組み、小説『蜂』で婦人公論新人小説賞を受賞し、小説家としての地位を確立しました。

真野さよの活動は文筆業にとどまらず、読売新聞の「人生案内」では回答者として、多くの人々の悩みや相談に寄り添いました。また、各地で「伊勢物語」や「枕草子」などの古典文学に関する講演や、現代社会における女性問題をテーマにした講義を積極的に行い、その知見を社会に広く共有しました。

真野の作品は、女性の視点や感情を繊細に描いている点が特徴的です。また、古典文学への深い造詣を背景に、現代社会の問題や人間の普遍的なテーマを深く考察する作風が、多くの読者を魅了しています。

主な著書

『枯草の手袋』 四季社, 1958
『女なれば』 講談社, 1967
『愛の本』 筑摩書房, 1970
『黄昏記』ミネルヴァ書房, 1981
『黄昏記』 岩波書店, 1990
『愛をひもとく : 文学を道しるべとして』 ブレーンセンター, 1991
* 『枯草の手袋』 編集工房ノア, 1994

真野さよは、詩、小説、エッセイと多彩なジャンルで活躍し、日本の文学界に多大な貢献を果たした人物として、その名は広く知られています。

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