眠れる森の美女

眠れる森の美女

「眠れる森の美女」は、ヨーロッパの古くからの民話・童話で、特にフランスやドイツで多くのバリエーションが存在します。その中でもペローとグリムによる作品が有名であり、ストーリーは様々な解釈が加えられています。また、バレエやアニメ映画としても広く知られています。

あらすじ

物語の舞台は、ある王国に住む王と王妃です。長い間子供に恵まれずに悩む彼らの元に、ある日、カエルが現れて女の子が生まれる予告をします。その通りに元気な女の子が生まれると、王と王妃は盛大に祝宴を催します。この際、国内に住む魔法使いたちを招待しますが、なぜか13人目の魔法使いだけは招待しないことになってしまいます。

招待された12人の魔法使いはそれぞれ王女に特別な贈り物を授けていきますが、最後に現れた13人目の魔法使いは、報復のために「王女は15歳になると、紡ぎ車の錘で命を落とす」と呪いをかけます。しかし、12人目の魔法使いは呪いを軽減することができ、「王女は死ぬのではなく、100年後に目覚める」と告げます。

王と王妃は王女を守るため、国中の紡ぎ車を焼き払いますが、運命の力には勝てず、ある日王女が紡ぎ車に近づくと、呪いが実行されてしまいます。王女は深い眠りに陥り、城の中の人々も同様に眠りにつきます。周囲は茨に覆われ、誰も城に近づくことができなくなりました。

年月が過ぎ、ある日近隣の王子がその城を目指します。老人から眠る王女のことを聞いた王子は、どうしても王女を見たいと決意し、茨が道を開けるのを見て城内に入ります。そこで王女にキスをし、彼女は目を覚まします。同時に他の人々も目を覚まし、王女と王子は結婚して幸せに暮らしました。

主なバリエーション

ペロー版との違い

ペロー版では、王女の誕生の予告はなく、登場する魔法使いは8人とされ、呪いをかける順番も異なります。王女が目を覚ます際、王子のキスによらず、自ら目覚める点が特徴です。

バジーレ版との違い

バジーレ版では、王女には「ターリア」という名前が与えられ、呪いの内容や展開が異なります。王の不貞や、王妃の悲劇的な結末が語られ、物語にさらなる深みを与えています。

舞台化と映画化

この物語は、さまざまな形で演じられてきました。特に、1890年にサンクトペテルブルクで初演されたバレエ「眠れる森の美女」は、今なお多くのバレエ団に上演されています。また、1959年にはウォルト・ディズニーによってアニメ映画化され、その美しい映像と音楽が多くの人の心に残っています。

結論

「眠れる森の美女」は、時代を超え、ジャンルを超えて愛され続けている作品です。ストーリーの魅力やキャラクターの成長、運命の糸が複雑に絡み合った内容は、世代を超えた人々に感動を与えています。

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