瞳をとじて (2023年の映画)

映画『瞳をとじて』(2023)について

『瞳をとじて』（原題：Cerrar los ojos、英語題名：Close Your Eyes）は、スペインの巨匠ビクトル・エリセ監督が2023年に発表したスペインとアルゼンチンの合作映画です。2023年5月22日には、第76回カンヌ国際映画祭でプレミア上映され、世界中の映画ファンから注目を集めました。

ストーリー

物語は、ある日突然失踪した主演俳優フリオ・アレナスと、彼を探し続ける映画監督ミゲル・ガライを中心に展開します。かつて親友であり、映画制作のパートナーでもあった二人の間には、過去の秘密が隠されています。フリオの失踪は、彼らの人生だけでなく、関係者たちの心にも深い影を落としていきます。ミゲルは、フリオの行方を追ううちに、自身の過去と向き合い、人生の意味を問い直していくことになります。

キャスト

ミゲル・ガライ：マノロ・ソロ
フリオ・アレナス／ガルデル：ホセ・コロナド
アナ・アレナス：アナ・トレント
シスター・コンスエロ：ペトラ・マルティネス
ベレン・グラナドス：マリア・レオン
マックス・ロカ：マリオ・パルド
マルタ・ソリアーノ：エレナ・ミケル
ロラ・サン・ロマン：ソレダ・ビジャミル
ドクター・ベナビデス：フアン・マルガージョ
フェラン・ソレル：ホセ・マリア・ポウ
チャオ・シュー/ジュディス：ベネシア・フランスコ
ティコ・マジョラル：アントニオ・デチェント

スタッフ

監督：ビクトル・エリセ
製作：クリスティーナ・スマラガ、パブロ・ボッシ、他
原案：ビクトル・エリセ
脚本：ビクトル・エリセ、ミシェル・ガスタンビデ
撮影：バレンティン・アルバレス
美術：クルル・ガラバル
衣装：ヘレナ・サンチス
編集：アセン・マルチェナ
* 音楽：フェデリコ・フシド

カンヌ国際映画祭での出来事

本作は、カンヌ映画祭のカンヌ・プレミア部門で上映作品に選ばれましたが、エリセ監督は映画祭への出席を辞退しました。その理由として、映画祭のプログラミング・ディレクターであるティエリー・フレモーとの間で、選考過程における「対話と協議」が不足していたことを挙げています。

作品の魅力

『瞳をとじて』は、失踪事件の謎を追いながら、人間の記憶、喪失、そして再生を描いた作品です。ビクトル・エリセ監督ならではの映像美と、俳優たちの繊細な演技が、観る者の心を深く揺さぶります。過去と現在が交錯する複雑な構成でありながら、普遍的なテーマを扱い、観客に深い感動と余韻を与えるでしょう。

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