矢野広美

矢野 広美（やの ひろみ）のバレーボール人生

矢野広美（1955年1月5日生まれ）は、山梨県南巨摩郡増穂町（現在の富士川町）出身の元女子バレーボール選手であり、指導者に転身してもその才能を発揮しています。彼女のバレーボールの道は、高校入学時に始まりました。増穂商業高校での活動を通じて、彼女はインターハイに3年連続で出場し、頭角を現しました。

高校卒業後には日本リーグの日立武蔵に入団し、1973年に日本代表に選出されます。特筆すべきは、1976年に行われたモントリオールオリンピックでの活躍です。この大会で日本代表は見事に金メダルを獲得し、矢野はその一翼を担いました。1979年に現役を引退した後は、指導者として新たなキャリアをスタートさせました。

初期の活動と背景

矢野のバレーボールの道は、実は中学時代のコーラス部から始まっています。高校の入学式で、170センチの長身を見込まれたバレーボール部監督から勧誘を受けたことが、彼女の人生を大きく変えることになりました。勇気をもって部活動に専念した矢野ですが、農業を営む両親は初めは応援してくれたものの、やがて彼女のバレーボール活動に反対するようになったといいます。これは、農繁期に家業を手伝うことが難しくなったためとのことです。

日立武蔵での競争

日立武蔵に入団した際、山田重雄の「モントリオールオリンピックを目指しているから協力してくれ」という言葉が、矢野に大きな影響を与えました。加入後には前年のレギュラー選手が4人も抜けて、新たなチャンスが与えられました。彼女は、吉田真理子や高柳昌子といった同期との厳しい競争を勝ち抜き、都市対抗バレーでレギュラーの座を手に入れました。

国際大会での活躍

矢野は全日本代表としても数多くの国際大会に出場し、特に1976年のオリンピックでの金メダル獲得が記憶に残ります。その他にも、1974年および1978年の世界選手権、1977年のワールドカップにも出場し、日本のバレーボール界における重要な選手の一人として名を馳せました。

指導者としての道

引退後、彼女は竜王中学校や山梨県の日本航空高等学校バレーボール部の監督を歴任しました。2009年4月には、日本航空高校バレー部の監督に就任し、初の采配となる山梨県高校春季大会では母校の増穂商業と対戦し、フルセットの末に見事優勝を収めました。彼女の指導力は、選手たちの成長を促し続けています。

功績と受賞歴

彼女の活躍は多くの評価を受けており、1976年から1978年にかけて、日本リーグでのブロック賞やベスト6の受賞歴があります。これらの受賞歴は、彼女がバレーボール界で確固たる地位を築いてきた証です。彼女の情熱と献身が、多くの選手たちに影響を与えていることでしょう。

まとめ

矢野広美は、かつての選手として、また指導者としても、日本の女子バレーボール界に名を刻む存在です。彼女の努力と献身は、多くの人々にとってのインスピレーションとなり、今後もその功績は語り継がれていくでしょう。

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