知的財産戦略会議

知的財産戦略会議とは

知的財産戦略会議は、2002年2月25日に内閣総理大臣の決裁により設置された会議体です。この会議は、日本における知的財産戦略の策定と、それに基づく政策推進を目的としていました。知的財産戦略は、国家の競争力を左右する重要な要素であり、その戦略策定は国として優先的に取り組むべき課題とされていました。

会議の構成メンバー

会議は、内閣総理大臣を筆頭に、内閣官房長官、経済財政政策担当大臣兼情報通信技術（IT）担当大臣、科学技術政策担当大臣、総務大臣、法務大臣、外務大臣、財務大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣、経済産業大臣といった主要閣僚に加え、知的財産に関する有識者で構成されていました。初代座長は、当時東北大学総長であった阿部博之氏が務めました。

知的財産戦略大綱の策定

会議の主要な成果として、2002年7月には、知的財産政策の基本方針となる「知的財産戦略大綱」が決定されました。この大綱は、知的財産を保護・活用するための具体的な戦略や目標を示しており、その後の日本の知的財産政策の基礎となりました。

知的財産戦略本部への移行

知的財産戦略会議は、2003年1月に開催された第8回会合をもってその役割を終えました。会議の任務は、知的財産戦略大綱に基づいて制定された知的財産基本法に基づき、2003年3月1日に設置された知的財産戦略本部に引き継がれました。知的財産戦略本部は、より専門的かつ継続的に知的財産戦略を推進する組織として、その役割を担っています。

知的財産戦略会議の意義

知的財産戦略会議は、短期間の活動ではあったものの、日本の知的財産政策の基礎を築き、知的財産立国を目指す上で重要な役割を果たしました。その活動は、後の知的財産戦略本部の設立と、継続的な知的財産政策の推進へとつながっていきました。知的財産戦略会議の設置は、知的財産が国家戦略における重要課題として明確に位置づけられる契機となったと言えるでしょう。

参考情報

* 知的財産戦略会議 - ウェイバックマシン（2002年5月20日アーカイブ分）

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