石井みどり (舞踏家)

石井みどり：日本の舞踊界を牽引した革新者

石井みどり（いしい みどり、本名：折田 ハナ、1913年3月17日 - 2008年3月6日）は、日本の舞踊家です。栃木県宇都宮市で質屋の長女として誕生し、幼名は五十嵐ハナでした。彼女は、少女時代に石井漠の舞踊公演に感銘を受け、舞踊家を志すようになりました。

舞踊家への道

1929年、栃木県立宇都宮第一高等女学校を卒業後、16歳で石井漠舞踊研究所に入門。現代舞踊の草分けである石井漠に師事し、その才能はすぐに開花しました。1930年には、師の相手役として「石井みどり」の名を与えられ、華々しくデビューを飾りました。

独立と結婚

1935年、石井みどりは独立し、自身の舞踊研究所を開設。公演活動を本格的に開始しました。同年、ヴァイオリニスト・作曲家の折田泉と結婚。折田泉は、舞踊の伴奏だけでなく、公演の手配やプログラム作りなど、石井みどりの活動を全面的に支えました。二人の協力体制は、その後の石井みどりの活躍を力強く後押ししました。

戦後の活動

戦後も、石井みどりは精力的に公演と創作活動を続けました。1956年からは、車4台による全国横断公演を7年間実施し、その公演回数は1万回を超えました。彼女の活動は、国内に留まらず、海外にも及びました。

受賞歴と晩年

1969年、舞踊芸術賞を受賞。1977年には紫綬褒章、1984年には勲四等宝冠章を受章するなど、その功績は高く評価されました。また、娘の折田克子と共に舞踊研究所を主宰し、現代舞踊協会や全日本舞踊連合の会長も務めました。

家族

夫の折田泉との間には、娘で舞踊家の折田克子がいます。折田克子もまた、母の遺志を継ぎ、舞踊家として活躍しました。

2008年3月6日、石井みどりは肝臓がんで亡くなりました。94歳でした。

著書

晩年には、『よく生きるとは、よく動くこと』を出版し、自身の人生哲学を語りました。

石井みどりは、日本の現代舞踊界において、その先駆的な活動と情熱的な指導を通じて、多くの舞踊家を育て、日本の舞踊文化の発展に大きく貢献しました。彼女の舞踊に対する情熱と革新的な精神は、今もなお多くの人々に影響を与え続けています。

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