石原克哉

石原克哉（いしはら かつや、1978年10月2日 - ）は、山梨県出身の元プロサッカー選手です。順天堂大学卒業後、2001年にヴァンフォーレ甲府に加入し、17年間チーム一筋でプレーしました。

プロキャリア

2001年、大学卒業直後の4月にヴァンフォーレ甲府へ加入。1年目から30試合に出場し、その才能を開花させました。地元出身ということもあり、チームの中心選手として活躍。2005年にはJ2リーグ戦全試合と、J1昇格をかけた入れ替え戦にも出場し、チームの初昇格に大きく貢献しました。

J1初挑戦となった2006年、第2節のジェフユナイテッド市原・千葉戦では、右サイドからのクロスを折り返し、堀井岳也選手のJ1初ゴールをアシスト。このゴールはクラブのJ1初得点であり、山梨県出身の2人によるゴールとして地元を大いに沸かせました。この試合では、さらに左サイドからのセンタリングで2点目もアシストし、チームにJ1初勝ち点をもたらしました。大木武監督時代の4-3-3システムでは、ウイングのポジションで出場停止を除く全試合に出場し、チームの残留に貢献しました。

2007年にはキャプテンに就任し、自身はJ1での自己最多となる5得点を記録するも、チームはJ2降格となりました。2011年には4年ぶりのJ1での戦いに挑みましたが、怪我の影響もあり、出場機会は限定的でした。2013年、J1での4度目の挑戦では、若手選手の台頭もあり出場機会が減っていましたが、8月3日のセレッソ大阪戦で決勝点をアシスト。チームの残留を決定づけた大分トリニータ戦では、城福浩監督から「残留を決めるときにピッチに立っているべき選手」として途中出場を果たしました。

2014年には、シーズン初先発となった横浜F・マリノス戦で決勝点を挙げ、チームのシーズン初勝利に貢献。その後もコンスタントに出場機会を得て、最終的に28試合に出場、3得点を記録し、チームの残留に大きく貢献しました。しかし、その後は膝の怪我に苦しみ、出場機会が減少。2017年シーズン限りで現役を引退しました。

ヴァンフォーレ甲府での17年間の在籍は、クラブ史上最長記録であり、他のクラブを経験していない選手としては、同郷の先輩である仲田建二選手の10年を大きく上回る記録となりました。引退試合ではチームのJ2降格が決まったものの、サポーターからは背番号7のボードを掲げられ、盛大な拍手の中、現役生活に別れを告げました。

引退後の2018年シーズンからは、ヴァンフォーレ甲府のアンバサダーに就任し、クラブの広報活動に貢献。その後は指導者としても活躍し、2020年にはU-15のコーチ、2021年からはU-18のコーチを務め、後進の育成に尽力しています。

プレースタイルと人物像

ポジションは主にミッドフィールダーですが、2005年シーズンにはフォワードとして、2009年にはディフェンダーとしてサイドバックも務めるなど、柔軟なプレースタイルが特徴です。大学卒業後はサッカーから離れることも考えていましたが、周囲の説得により甲府に練習生として加入しました。当時はクラブの経営危機でチーム存続が危ぶまれる状況でしたが、その中でも度重なる怪我を乗り越え、17年間プレーを続けました。

所属クラブ

1985年 - 1990年: 韮崎サッカースポーツ少年団
1991年 - 1993年: 韮崎市立韮崎西中学校
1994年 - 1996年: 山梨県立韮崎高等学校
1997年 - 2000年: 順天堂大学
2001年 - 2017年: ヴァンフォーレ甲府

個人成績

Jリーグ初出場: 2001年4月21日 J2 第7節 対横浜FC戦 (三ツ沢)
Jリーグ初得点: 2001年6月16日 J2 第15節 対横浜FC戦 (小瀬)

指導歴

2018年 - ヴァンフォーレ甲府
2018年 - 2019年: アンバサダー
2020年: U-15 コーチ
* 2021年 - : U-18 コーチ

石原克哉は、その長きにわたる献身的なプレーと、クラブへの深い愛情で、ヴァンフォーレ甲府の歴史に名を刻んだ偉大な選手です。

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