石川バイパス (沖縄県)とは？意味をやさしく解説

石川バイパスについて

石川バイパスは、沖縄県国頭郡金武町屋嘉から沖縄市池原後原に至る、全長約8.2kmの国道329号のバイパスです。このバイパスは、旧道における交通渋滞の緩和と将来的な交通量増加への対応を目的として建設されました。

旧道は、特にうるま市旧石川市街地付近で交差点間隔が短く、さらに宅地造成による交通量の増加が重なり、慢性的な渋滞が発生していました。特に平日の朝夕のラッシュ時や観光シーズン、夏場の海水浴シーズンには深刻な渋滞を引き起こしていました。旧道の拡幅も沿線に建物が密集しているため困難な状況でした。

バイパスの建設と開通

1988年に事業化され、1990年に着工した石川バイパスは、段階的に開通しました。1996年には、うるま市石川赤崎交差点から石川伊波間が暫定2車線で開通しました。その後、2005年にはうるま市石川伊波から沖縄市池原後原間が4車線化され、全線開通に至りました。金武町屋嘉からうるま市石川赤碕交差点間は現道の拡幅・改良が行われ、それ以外の区間は新たに道路が建設されました。

特筆すべき点として、バイパスの終点である沖縄市内を通る他の直轄国道が南部国道事務所の管轄であるのに対し、このバイパスは他のうるま市や金武町を通る国道329号と同様に北部国道事務所の管轄となっています。

バイパス開通後の変化

バイパス開通後も、並行する旧道区間（うるま市石川赤崎から沖縄市池原後原までの5.4km）は国道329号の本線として機能していましたが、開通から11年後の2016年4月に沖縄県に移管され、沖縄県道255号石川池原線として県道に降格しました。これにより、石川バイパスが国道329号の本線として機能することになりました。

路線データ

- 区間: 沖縄県国頭郡金武町字屋嘉 - 沖縄市字池原後原（区間のほとんどがうるま市内）
- 実延長: 8.2 km
- 道路規格: 第4種1級
- 設計速度: 60 km/h（全線開通時制限速度は50 km/h、暫定開通時には40 km/h）
- 車線数: 4車線

歴史

- 1988年: 石川バイパス事業化
- 1989年: バイパス建設用地買収開始
- 1990年: 石川バイパス着工
- 1996年: 石川市（現うるま市石川）赤碕交差点 - 伊波間（2.8km）が暫定2車線で開通
- 1999年: 金武町屋嘉 - 石川市（現うるま市石川）赤崎交差点間（1km）の拡幅・改良工事完成（4車線化）
- 2001年: 石川市山城（現うるま市石川山城） - 楚南（現石川楚南）間（2.1km）が暫定2車線で開通
- 2003年: 石川市伊波（現うるま市石川伊波） - 山城（現石川山城）間（500m）と同市楚南（現うるま市石川楚南） - 沖縄市池原後原間（1.8km）が暫定2車線で開通
- 2004年: 石川市（現うるま市石川）赤碕交差点 - 伊波間が4車線化
- 2005年: うるま市石川伊波 - 沖縄市池原後原間が4車線化。これにより全線正式開通
- 2016年: 石川バイパスが国道329号の本線となり、並行する旧道区間（うるま市石川赤崎－沖縄市池原後原の5.4km）が沖縄県道255号石川池原線として県道に降格