石川県立松任高等学校

石川県立松任高等学校

石川県立松任高等学校は、石川県白山市馬場に所在する公立高等学校です。地域の皆様からは「松高」や「松任」の愛称で呼ばれ親しまれています。1963年（昭和38年）に設立された本校は、白山市（旧・松任市）の中心市街地南部に位置しており、地域の中堅規模校として教育活動を展開しています。

設置学科

現在、本校には全日制課程として普通科と総合学科が設置されています。

普通科: 1年次は共通科目を学び、2年次からは文系と理系に分かれ、それぞれの進路に応じた学習を深めます。
総合学科: 多角的な学習機会を提供する学科であり、1年次に様々な分野に触れた後、2年次からは以下の三つの系列に分かれて専門性を高めることができます。
人文国際系列
情報ビジネス系列
* 人間創造系列
生徒一人ひとりの興味・関心や将来の目標に合わせた多様な学びを実現しています。

沿革

石川県立松任高等学校の歴史は、1963年（昭和38年）1月、当時存在した石川県立松任農業高等学校（現在の石川県立翠星高等学校）から独立・分校する形で、石川県立の普通科高校として始まったことに遡ります。開校当初は、全日制の普通科に加えて定時制課程も併設され、松任農業高校の校舎を共有して授業が行われていました。同年3月には校章が、11月には校旗と校歌が制定され、学校としての歩みを開始しました。

翌1964年5月には、松任農業高校の移転により校舎が本校専用となり、教育環境が整備されました。同年10月5日は創立記念日として制定されています。創立以降、学校施設の拡充が段階的に進められ、体育館や管理教室棟、プールなどが建設・増築されました。

教育課程に関しても、時代の変化や社会のニーズに合わせて改編が行われています。1972年3月には定時制美川分校が、1982年3月には定時制課程全体が廃止となり、全日制単独校となりました。1975年4月には家政科の募集も停止されました。

創立10周年、20周年、30周年、40周年、50周年といった節目の年には記念式典が挙行されています。

学科の大きな変革として、2000年（平成12年）4月には、それまでの普通科を総合学科へと改編しました。これは、生徒の多様な進路希望に対応し、幅広い選択肢を提供することを目的としたものです。さらに2010年（平成22年）4月には、教育内容のさらなる充実を図るため、総合学科に加え再び普通科を設置する2科体制へと改編され、現在に至っています。

近年では、校舎の大規模改修や耐震補強工事が進められており、安全で快適な学習環境の維持・向上に努めています。教育面では、2016年7月に文部科学省から「高校生の基礎学力の定着に向けた学習改善のための調査研究事業」の指定を受けるなど、学力向上に向けた取り組みも積極的に行っています。

しかしながら、2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震においては、建物の構造躯体に大きな被害はなかったものの、廊下の内壁にひび割れや廊下に亀裂が生じるなど、一部で被害を受けました。

教育方針

本校では、学校教育の根幹として校是「明き心に」「深き心に」「堅き心に」を掲げています。これは、「清純にして高き理想を持つこと」「学問の道を求めるたゆみなき努力をすること」「愛校心を持ち、仲間との団結心を育むこと」を意味しています。この三つの精神を柱に、生徒一人ひとりが夢や目標に向かって努力し、社会に貢献できる人材へと成長することを支援しています。

部活動

生徒は学習活動に加え、多様な部活動に積極的に参加し、心身の鍛錬や自己表現の機会を得ています。運動部は陸上競技、フェンシング、バレーボール、サッカー、野球、バスケットボール、ソフトテニス、卓球、バドミントン、水泳・水球、弓道、自転車競技などが、文化部はワープロ、英会話、美術、華道、JRC、茶道、書道、吹奏楽、放送、合唱、写真などが活動しています。

著名な関係者

本校は、スポーツ、学術、政治、芸能など、多岐にわたる分野で活躍する人材を輩出しています。これまでに、元プロ野球選手の木村富雄氏、金沢工業大学教授の坂本康正氏、女子野球日本代表の坂下翠氏、プロゴルファーの荒能吉輝氏、モデルの高橋彪氏、サッカー選手の大谷駿斗氏、川北町長を務めた前哲雄氏などが本校に関係する人物として知られています。

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