石橋智信

石橋 智信（いしばし とものぶ）

石橋智信は1886年5月15日に北海道で生まれ、1947年12月21日に亡くなった日本の著名な宗教学者である。彼は文学博士の学位を持ち、東京帝国大学で教授を務め、特にメシア思想についての研究で知られている。

学歴と経歴

彼は1909年に東京帝国大学文科大学哲学科を卒業後、すぐにヨーロッパに渡り、ベルリンで日本史家オスカーナツホツド博士の助手として活動を開始した。その後、ベルリン大学神学科での研究や、ライプツィヒ大学文明史研究院の東亜部助手を経て、同大学の神学科で約3年半に渡り研究を続けた。これにより、宗教学や旧約学の深い知識を得ることとなった。

1914年に帰国後、東京帝国大学で講師としてのキャリアをスタートさせ、1920年には助教授に、1934年には教授に昇進した。彼はその学問的な貢献を評価され、1921年に文学博士の学位を授与され、1926年には「メシア思想を中心としたるイスラエル宗教文化史」という作品で日本学士院賞を受賞した。1947年には退官を迎えた。

宗教的影響

石橋は山口高校在籍時に内村鑑三や植村正久からキリスト教の強い影響を受け、この信仰が彼の学問にも深く反映されていた。彼はキリスト教信者であり、その宗教に基づいた研究活動を行った。1933年には分家して、東京の杉並区神明町に居住した。

家族構成

石橋の家庭について見ると、彼の妻は愛知出身で井本利三郎の五女であるとされ、名前はとしで、1895年に生まれた。息子に関する詳細な情報は記録されていないが、石橋家は代々続く家系であった。

著作

石橋智信は数多くの著作を残しており、代表的な著書には以下のようなものがある：

• - 『世界聖典全集 後輯 第12巻.旧約全書解題』 (1922年、世界文庫刊行会)
• - 『イスラエル宗教文化史上のメシア思想の変遷』 (1923年、博文館)
• - 『メシア思想を中心としたるイスラエル宗教文化史』 (1925年、博文館)
• - 『宗教学概論』 (1937年、東京プリント刊行会)
• - 『宗教学論攷』 (1948年、青山書院)
• - 『基督教学概説』 (1949年、要書房)
• - 『宗教学概論 宗教とは何ぞや』 (1949年、要書房)

また、共著としては以下の作品がある：

• - 『世界歴史大系　第14 西洋古代史 第1』 (1936年、杉勇・大畠清との共著、平凡社)
• - 『ヘブライ史』 (1947年、大畠清との共著、平凡社)

参考文献

彼の業績や経歴を知るための資料として、以下の参考文献が挙げられる：

• - 『東京帝国大学一覧 明治42-43年』 (東京帝国大学、1886-1912年)
• - 「東京帝国大学学術大鑑」 (1940年)
• - 人事興信所編『人事興信録 第13版 上』 (1941年)
• - 人事興信所編『人事興信録 第14版 上』 (1943年)

石橋智信の学問に対する情熱と彼の思想は、現代においても多くの人々に影響を与えている。

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