石田勝心

石田勝心（1932年10月20日 - 2012年2月2日）は、日本の映画監督として知られています。東京都駒込動坂町で生まれ、東京芸術大学芸術学部美術学科卒業後、1957年に東宝撮影所に入社しました。

当初は編集者を担当していましたが、その後助監督に転身。持ち前の才能を開花させ、1970年、満を持して監督デビューを果たします。デビュー作は『喜劇 頑張れ!日本男児』。この作品を皮切りに、数々の映画作品を世に送り出しました。

石田監督の作風は、センチメンタルな雰囲気漂う喜劇やホームドラマに特徴があります。温かい人間模様や、ほろりとさせるエピソードがちりばめられた作品群は、多くの人々の心に響きました。一方で、東宝作品の中においては、必ずしも主流とはいえないジャンルであったため、キャリアを通してパニック映画やアクション映画など、様々なジャンルの作品にも挑戦しています。

映画作品だけでなく、テレビドラマにおいても活躍しました。数々のテレビ作品を手掛け、幅広い視聴者層を獲得。その監督手腕は、映画界のみならず、テレビ界にも大きな足跡を残しました。

代表作として挙げられるのは、1970年の『喜劇 頑張れ!日本男児』を始め、『ひらヒラ社員夕日くん』シリーズ、『喜劇 三億円大作戦』、『昭和ひとけた社長対ふたけた社員』シリーズ、『紙芝居昭和史 黄金バットがやって来る』など。1975年の『東京湾炎上』や1977年の『白熱』といった作品からも、彼の演出センスと多様なジャンルへの挑戦がうかがえます。

テレビ作品では、1973年の『ジキルとハイド』や『クレクレタコラ』、1977年の『華麗なる刑事』、『祭ばやしが聞こえる』、1978年の『青春の証明』、1980年の『愛LOVEナッキー』、1983年の『激闘!カンフーチェン』、『怪人二十面相と少年探偵団』などが知られています。

また、日本語吹替版の演出も担当しており、『グッドフェローズ』（ソフト版）、『グッドモーニング, ベトナム』（VHS版）、『ルーツ』（ソフト版）、『レインマン』（ソフト版）など、数々の海外作品でその手腕を発揮しました。

石田勝心監督は、2012年2月2日、肺炎のため79歳で逝去しました。数々の名作を残し、日本の映画・テレビ界に多大な貢献を果たした彼の功績は、これからも多くの人々の記憶に刻まれ続けるでしょう。彼の作品は、時代を超えて人々の心を捉え続け、後世に語り継がれていくことでしょう。多様なジャンルに渡る作品群は、彼の才能の豊かさと、常に新しい表現を探求する姿勢を物語っています。

参考文献として、『東宝特撮映画全史』（監修：田中友幸、東宝出版事業室、1983年）、『日本映画人名事典・監督篇』（キネマ旬報社、1997年）などが挙げられます。また、allcinema、KINENOTE、MOVIE WALKER PRESS、東宝WEB SITE、日本[[映画データベース]]、IMDbなどでも、石田勝心監督に関する情報を確認することができます。

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