砕かれし者

あらすじ

リヴァーランドでは、ハウンドが元兵士の司祭レイに救われ、共同体で生活を送っていたが、何者かに共同体が襲撃される。ハウンドは復讐を誓い、斧を手に犯人を追う。

一方、ジェイミーとブロンはラニスター軍を率いてリヴァーラン城に到着。包囲するフレイ家と対峙する。ジェイミーは捕虜のエドミュア・タリーの待遇を改善させ、ブリンデン・タリーとの交渉を試みるが、城の開城は拒否される。

キングズランディングでは、ハイ・スパロウがマージェリーに会い、王妃としての義務を説く。マージェリーは祖母オレナに危険が迫っていることを知り、密かにタイレル家の紋章を渡し、家への忠誠を示す。

サーセイはオレナに七神正教との協力を求めるが、オレナはサーセイがハイ・スパロウを権力者にしたと指摘し、協力を拒む。

北部では、ジョン・スノウとトアマンドが〈野人〉を説得し、ウィンターフェルの戦いに加勢させる。ジョン、サンサ、ダヴォスは〈熊の島〉でリアナ・モーモントに援軍を求めるが、わずかな兵力しか得られない。グローヴァー公もロブが鉄諸島人から守れなかったことを理由に援軍を拒否し、ジョンはボルトン家との戦いで劣勢に立たされる。サンサは密かに援軍を求める手紙を書き始める。

ヴォランティスでは、ヤーラとシオンが率いる艦隊が到着。ヤーラはシオンに以前の自分を取り戻すよう促し、デナーリスと同盟し、鉄諸島を取り戻す計画を語る。

ブレーヴォスでは、アリアがウェスタロスに戻るための船を確保しようとするが、顔を変えた〈浮浪児〉に襲われ、重傷を負って逃げる。

製作

脚本は主に未刊の原作『冬の狂風』に基づいて書かれた。リヴァーラン城の包囲戦の場面は『乱鴉の饗宴』に基づいている。

ハウンド役のロリー・マッキャンとブリンデン・タリー役のクライヴ・ラッセルがそれぞれシーズン4とシーズン3以来の再登場を果たした。

評判

本エピソードは780万人に視聴され、前回から視聴者数を大きく伸ばした。

第68回プライムタイム・エミー賞では、本エピソードは他の2エピソードと共に、プロダクションデザイン賞現代劇／ファンタジードラマ部門を受賞した。

詳細

このエピソードは、登場人物たちの心理描写や、複雑に絡み合う人間関係、そして各地で繰り広げられる権力闘争を巧みに描いている。特に、ハウンドの再生、シオンの葛藤、そしてサンサの決意など、登場人物たちの内面的な変化が物語を深くしている。

リヴァーランドの場面では、ハウンドが過去の暴力的な自分を捨てようとするも、再び暴力に巻き込まれていく様子が描かれている。司祭レイとの出会いは彼の心を一時的に癒したが、結局は悲劇的な結末を迎えてしまう。

キングズランディングでは、マージェリーとオレナのやり取りが、彼女たちの複雑な立場と、それぞれの思惑を浮き彫りにしている。マージェリーは王妃としての義務を果たしながら、家族を守るための行動を密かに起こす。

北部では、ジョンが戦力不足に苦悩しながらも、ウィンターフェルを取り戻そうとする姿が描かれている。サンサはジョンとは異なる戦略を立て、密かに援軍を求めることで、新たな展開を示唆している。

ブレーヴォスでは、アリアが刺客としての訓練を終え、ウェスタロスに戻ろうとするが、再び危険に晒される。彼女の今後の運命が大きく左右される場面でもある。

また、ヴォランティスでは、ヤーラがシオンに過去のトラウマから立ち直らせようとする場面が見られ、彼らの今後の展開に期待を持たせる。

全体として、このエピソードは各登場人物の状況が変化し、物語が大きく動くための重要なエピソードと言えるだろう。

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