硬筆書写技能検定

硬筆書写技能検定とは

硬筆書写技能検定は、一般財団法人日本書写技能検定協会が主催する、硬筆を用いた書写技能を評価する検定試験です。文部科学省が後援しており、その信頼性の高さから、多くの人が自身の技能を測るために受験しています。

検定の歴史

この検定は、1964年（昭和39年）3月29日に「ペン字検定」という名称で始まりました。その後、1990年（平成2年）4月1日に現在の「硬筆書写技能検定」へと名称が変更されました。長年にわたり、書写技能の普及と向上に貢献してきた歴史ある検定です。

検定級について

硬筆書写技能検定には、1級から5級までの等級が設けられています。各級で求められる技能レベルは異なり、自身のレベルや目標に合わせて受験する級を選ぶことができます。

1級（大学・一般程度）:
高度な専門技術と知識を有し、硬筆書写を極めたレベルです。指導者を目指す方が対象で、非常に高い技能が求められます。
準1級（大学・一般程度）:
1級に準ずる高度な専門技術と知識を有しているレベルです。こちらも指導者を目指す方が対象となります。
2級（高校卒業・大学・一般程度）:
専門的な技術と知識を持って硬筆書写を行うことができるレベルです。一般の方が十分に活用できるレベルです。
3級（中学校卒業程度）:
硬筆書写の一般的な技術と知識を有しているレベルです。
4級（小学校6年生修了程度）:
硬筆書写の基礎的な技術と知識を有しているレベルです。
5級（小学校5年生修了程度）:
硬筆書写の初歩的な技術と知識を有しているレベルです。

一般的には、2級を取得していれば、硬筆書写の技能を十分に活用できるとされています。1級と準1級は、指導者を目指す方や、より高度な技能を追求したい方が対象となります。

検定の実施

検定は、年3回（6月の第3日曜日、11月の第2日曜日、1月の最終日曜日）実施され、毛筆書写技能検定と同じ日に開催されます。個人で受験する場合は、日本国内に70か所余りある公開会場で受験します。団体で受験する場合は、硬筆と毛筆を合わせて20人以上であれば、単独会場を設けることも可能です。

同一回で複数の級を同時に受験することはできません。しかし、硬筆と毛筆の組み合わせであれば、どの組み合わせでも受験することができます。

合格について

1級から3級の受験で、実技または理論のいずれかが合格点に達している場合、準登録の手続きを行うことができます。この手続きを行うことで、次回およびその次の回の検定で、不合格だった科目のみを受験することができ、合格すれば正規の合格者となります。

1級に合格すると、優秀な指導者として社会的に認められ、指導者証と認定書が交付されます。これにより、ペン字教室を開設することも可能になります。

その他

2006年度（平成18年度）の第1回検定から、準1級と5級が新設されました。

関連情報

関連項目:
毛筆書写技能検定
日本の検定試験一覧
外部リンク:
* 硬筆書写技能検定の概要

硬筆書写技能検定は、自身の書写技能を向上させるだけでなく、その技能を証明するための有効な手段です。興味のある方は、ぜひ受験を検討してみてください。

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