社会主義理論学会

社会主義理論学会：自由と民主主義を志向する知の探求

社会主義理論学会は、自由で民主主義的な社会主義の理念に共感する人々が集い、活発な研究活動と交流を深めている学会です。1988年の創立以来、多様な視点と意見を尊重しながら、新たな知見の創造と社会への貢献を目指しています。

学会活動の柱：研究集会、研究会、機関誌

学会の活動の中心は、年1回の研究集会と、年数回開催される研究会です。これらの場では、多岐にわたるテーマについて活発な議論が交わされています。研究テーマは、ソ連社会主義崩壊の総括から、現代中国の社会主義、環境問題と社会主義、反原発運動、ベーシックインカム、さらには社会主義運動の実践報告まで、幅広く網羅しています。

2021年には、それまでの論文集に代えて、年刊の機関学術誌『社会主義理論研究』を創刊しました。同誌は、会員の研究成果や議論の記録を広く公開することで、社会主義理論に関する研究をさらに深化させる役割を担っています。創刊号は本の泉社、第二号はロゴス社に編集・販売を委託していましたが、第三号からは学会が自主編集・発行しています。また、刊行から2～3ヶ月後には、J-StAGEにも全文が転載され、情報アクセスを容易にしています。

過去には、『二〇世紀社会主義の意味を問う』（1998年）、『２１世紀社会主義への挑戦』（2001年）、『グローバリゼーション時代と社会主義』（2007年）、『資本主義の限界と社会主義』（2012年）、『マルクスと21世紀社会』（2017年）といった論文集を刊行し、社会主義理論に関する重要な議論を積み重ねてきました。

国際的な交流：日中社会主義フォーラムなど

近年では、中国の研究機関との交流も積極的に行われています。2008年、2013年、2016年、そして2023年には日中社会主義フォーラムを、2010年、2012年、2018年には中日社会主義フォーラムを開催、協力、協賛または共同開催しています。さらに、2019年には中日韓マルクス主義シンポジウムにも参加するなど、国際的な視野を取り入れた研究活動にも力を入れています。

学会の変遷と現状：活発化する活動

1989年から1991年にかけての東欧革命とソ連崩壊後、学会の活動は一時的に縮小しました。しかし、2008年のリーマンショック以降、資本主義の矛盾が顕在化し、社会主義への関心が再び高まる中で、学会活動は活発化しています。現在では、研究会への参加者も毎回数十人に達するまでに回復しています。

現在の主要役員には、瀬戸宏氏（摂南大学名誉教授）、西川伸一氏（明治大学教授）の両共同代表、田上孝一氏（立正大学講師）事務局長らが名を連ね、学会活動を支えています。

今後の展望：社会に貢献する知の創造

社会主義理論学会は、これからも自由と民主主義に基づいた社会主義の実現に向けて、活発な研究活動と交流を続けていきます。多様な視点を取り入れ、時代を反映した新たな知見を生み出し、社会に貢献できるよう邁進していきます。 学会の活動を通して、社会主義理論の理解を深め、より良い社会の実現に繋がる知恵を共有していくことが、学会の重要な使命です。

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