社共共闘

社共共闘（しゃきょうきょうとう）

社共共闘とは、日本社会党（現在の社会民主党）と日本共産党が選挙の場で統一候補を立て、共に戦うことを目指した政治方針です。この戦略は、特に1960年代の地方選挙において顕著に見られ、広く「革新共闘」と称されました。

背景

社共共闘の起源は1950年代の選挙に遡ることができます。1950年に行われた京都府知事選挙では、社会党が公認した蜷川虎三が共産党を含む全京都民主戦線の推薦を受けて立候補し、当選を果たしました。しかし、その後も実際には社共の共闘が必ずしも順調ではなく、1960年代には社会党から脱党した国会議員たちが設立した民社党が登場し、反共の立場を堅持。これによって、社共共闘は民社党との対立構造の中で展開することになりました。

活発な共闘の時代

1960年代後半から1970年代にかけて、社共共闘は特に活発に行われました。この時期、社共両党は地方選挙において数多くの統一候補を立てることで、地域における革新の支持を引き出し、勝利を収めることもありました。たとえば、1967年の北九州市長選挙、京都市長選挙、東京都知事選挙などでの勝利がその例です。

しかし、逆に自民党と民社党の統一候補に敗北したケースも多く見られました。統一候補による支援にもかかわらず、1971年の愛知県知事選などで小差で敗北を喫したことがその象徴です。

社共共闘の衰退

1979年に行われた北海道知事選と東京都知事選での敗北を受け、1980年代に入ると社共共闘は急速に沈静化していきます。特に1980年には、日本社会党と公明党が締結した社公合意により、明確に共産党排除の方針が打ち出され、社共共闘は事実上崩壊しました。

これ以降、社民党と共産党の間に共闘の動きが再度見られることは少なくなり、特に2000年代以降は両党の協力関係が難しい状況が続いています。2006年には社民党と共産党が協力関係を築く努力が行われたものの、具体的な選挙協力には至りませんでした。

現代における社共共闘

2010年代に入ると、安倍政権による安全保障政策への対抗として両党の協力が再び注目されるようになりました。2016年には社民党大会に共産党の幹部が参加し、共闘の重要性が確認されました。この動きに伴い、特に地方選挙では共産党と社民党が同一候補を支援する事例も増えてきました。

まとめ

社共共闘は、日本の政治の中で特に時代ごとに変遷を経た重要な政治的動きでした。1960年代にはその活動が盛んでしたが、自民党や民社党との競争の中で相手の切り崩しや共闘の困難さを経験し、その後の時代によって影響を受け続けています。近年では護憲を掲げて再度の共闘の必要性が語られ、注目される局面へと進んでいます。

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