神岡政夫

神岡 政夫 - 伝説のラリードライバー

神岡政夫（かみおか まさお）は、1957年12月23日に生まれた日本のラリードライバーで、富山県南砺市（旧井波町）出身です。彼のラリーキャリアは、若い頃からのドライビングへの情熱と努力の賜物であり、その成績は日本のラリードライビング界においても特筆すべきものです。

経歴のスタート

政夫は18歳で運転免許を取得すると、近所の山道を走り回りながら技術を磨きました。その中でも、井波町近くの不動滝横のカーブが特にお気に入りで、ここでの走行が彼の後のスタイルに影響を与えました。19歳になると国内ラリーに初めて参加し、翌年には山梨県で行われたウィンターラリーで優勝を果たし、これをきっかけに本格的にラリードライバーとしての道を歩むことになりました。

1980年には全日本ラリー選手権に参戦し、その年に早くも優勝を果たしました。1982年には、わずか24歳で三菱・ランサーEXを駆り、全日本選手権のチャンピオンに輝くという前人未到の記録を樹立。この記録は今なお破られていません。彼はその後も、1985年に日産・フェアレディZ、1993年にはスバル・インプレッサで全日本選手権のタイトルを獲得し続けました。

国際舞台での活躍

1994年からは海外ラリーに挑戦し、1995年のRACラリーでは総合9位、Nクラスでの2位に入賞。1996年にはFIA 2リッターカップでのRACラリーにおいて、総合2位に輝き、日本人初の表彰台に立ちました。また1997年にはWRCのラリー・ド・ポルトガルで6位に入賞するなど、国際舞台でも存在感を示しました。

現在の活動

その後、政夫は全日本ラリーのチーム監督を務め、現在は富山県高岡市でモータースポーツショップ「PROjECT K」を経営。自身の店舗を拠点にして、JAF準加盟クラブであるチームプロジェクトKの運営にも力を注いでいます。

彼の特技と逸話

富山県の雪の多い環境で育ったため、ウィンターラリーにおいて特に優れた技術を持っています。また、彼には「神岡ターン」と呼ばれる特異なドリフトテクニックがあり、高速でコーナーに進入してスライドさせ、スピン寸前でギアを入れ替え速度を維持しながらカーブを抜ける技術があると言われています。しかし、この技術については漫画「ガッデム」に描かれた創作要素も含まれており、真相は不明です。

彼はまた、初めての練習中にパンクした際に、近くに熊が出ないか心配になり、その経験がきっかけにタイヤ交換が非常に速くなったことを語っています。政夫の冒険と勇気の精神は、ラリードライビングだけでなく、彼の人生のあらゆる面で見られるものであり、今後も多くのファンに愛され続けることでしょう。このような背景と持ち前の技術によって、神岡政夫は日本ラリー界の生ける伝説となっています。

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