神戸ポートピアランド

神戸ポートピアランドの歴史とその魅力

神戸ポートピアランド（こうべポートピアランド）は、兵庫県神戸市ポートアイランドに位置していた遊園地です。その開園は1981年に遡り、ポートアイランド開発の一環としてファミリー向けだけでなく、若者層をターゲットにした「ファッショナブルパーク」というテーマで誕生しました。

開園までの道のり

ポートアイランド地域では、1978年にレジャーランド施設の建設計画が制定され、翌年には阪急電鉄による開発案が採用されました。1980年から着工し、開業翌年の1981年には「ポートピア'81」として博覧会の一環としてオープンしました。この博覧会期間中における来園者数は約1,000万人に及び、人気の高さが伺えます。開業年度の10月からは正式に単独営業を開始し、デザインやアトラクションは都市型の特徴が見られました。

魅力的なアトラクション

当時のアトラクションは多岐にわたり、絶叫系の乗り物が豊富でした。注目すべきは「ダブルループコースター」で、全長720メートル、最高時速80キロ、そして高さ28.5メートルを誇るこのコースターは、ドイツ製でした。その他にも、観覧車「ジャイアントホイール」や二層メリーゴーランド、空中ブランコまでもが設置されており、来園者に多様な楽しさを提供していました。

また、新機種は2年ごとに必ず海外から輸入される仕組みで、特に1991年には163万人もの入場者数を記録し、「日本一効率的な遊園地」と評されていました。加えて、館内はドイツ調のデザインやイルミネーションが施され、海外のテーマパークの雰囲気を感じさせました。

衰退と閉園

しかし、1995年に起きた阪神・淡路大震災を受けて、入場者数が減少し、苦境に立たされます。その後も不況や玩具の多様化、周辺に新たに開業したレジャー施設の影響があり、阪急電鉄は2003年に遊園地事業からの撤退を決定しました。その後、神戸市に無償譲渡されることとなりますが、末期には入場者数が40万人台にまで減少しました。

2006年には「さよならポートピアランド〜25年のあゆみ〜展」が行われ、多くの来園者が思い出を感じる機会ともなりました。最終日には閉園セレモニーが開催され、2万人以上の来場者が集まり、盛大な花火が打ち上げられました。こうして、25年の歴史を持つ神戸ポートピアランドは幕を閉じました。

閉園後の跡地

閉園後、跡地には2008年に「イケアポートアイランド店」がオープンし、新たなランドマークとして知られることになります。かつての遊園地の賑わいは今は無きものとなりましたが、その思い出は多くの人の心に刻まれています。遊園地としてのユニークな取り組みやアトラクションは、神戸の一時代を象徴する存在であったといえるでしょう。

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