神戸市交通局1000形電車 (軌道)

神戸市交通局1000形電車

神戸市交通局1000形電車は、かつて神戸市電で使用されていた路面電車車両です。

概要

1949年から1950年にかけて、900形の増備車として1001号から1020号までの20両が日立製作所などのメーカーで製造されました。

900形からの主な変更点として、

前後扉の幅が若干拡大されたこと
車内デザインが改良されたこと
1950年製造の1018号から1020号は、当初から集電装置にビューゲルが採用されたこと

があげられます。

1001号と1002号は、1952年頃に一時的にパンタグラフを搭載していましたが、後に全車ビューゲルに変更されました。

1960年から1962年にかけては、中央の扉が撤去され、その跡に窓が新設されました。また、車内の座席も延長されるなどの改造工事が行われ、前後2扉車となりました。一部の車両については、窓枠がアルミサッシ化されています。

本形式の廃車は、1969年12月1日の1014号を皮切りに始まりました。1970年3月の山手・上沢・須磨の各線の廃止時には1007号が廃車となり、同年8月1日には1002号から1006号、1008号、1018号の7両が廃車されました。残りの11両は、神戸市電が全廃されるまで使用されました。

全廃後、1000形の車体は9両が各施設に払い下げられましたが、現存するものはごくわずかとなっています。

参考文献

神戸市交通局編『神戸市交通局八十年史』、神戸市交通局、2001年
「神戸市電 車両史」『鉄道ファン』No.122（1971年7月号）、交友社
小山敏夫『全盛期の神戸市電』（上）、ネコ・パブリッシング〈RM LIBRARY No.75〉、2005年11月 ISBN 4-7770-5128-5
* 小西滋男・宮武浩二『全盛期の神戸市電』（下）、ネコ・パブリッシング〈RM LIBRARY No.76〉、2005年12月 ISBN 4-7770-5129-3

もう一度検索