神田の家

神田の家：歴史と文化が息づく空間

神田明神の隣、千代田区外神田に位置する「神田の家」は、千代田区指定有形文化財であり、その指定名称は「遠藤家旧店舗・住宅主屋」です。江戸時代から神田鎌倉河岸で材木商を営んでいた遠藤家の店舗兼住宅として、その歴史を刻んできました。

江戸時代からの歴史

遠藤家の祖先は、江戸城築城のために鎌倉材木座から招集された材木商でした。神田の鎌倉河岸に店舗を構え、江戸城への立ち入りも許されるなど、幕府との関係も深かったと伝えられています。現在、文化財として公開されている神田の家は、昭和2年に建設されたもので、高度経済成長期の昭和47年に、一旦府中の材木置き場へ移築されました。その後、平成21年に千代田区の文化財指定を受け、神田明神に隣接する宮本公園に移築され、現在に至ります。

平将門との繋がり

神田の家は、単なる歴史的建造物としてだけでなく、平将門との深いつながりも持っています。先代の家主である遠藤達藏氏は、神田明神の氏子責任総代と将門塚保存会の会長を兼任し、生涯をかけて平将門を崇敬しました。そのため、神田の家の土間には「将門」と書かれた色紙が飾られ、庭には平将門の娘である滝夜叉姫ゆかりの蛙の置物が多数置かれています。これらのことから、遠藤家と平将門との深い関係を垣間見ることができます。

また、遠藤達藏氏は京都の京都神田明神の建立にも尽力しました。神田の家は平成22年より一般公開されており、多くの人々がその歴史と文化に触れることができます。

神田の家は、材木商の店舗兼住宅としての歴史、昭和初期の建築様式、そして平将門との繋がりなど、様々な魅力を持つ文化財です。神田明神を訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

参考文献

神田の家　NPO法人神田の家(2009/12/22)

外部リンク

井政（公式サイト）
* 井政ブログ

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