神角技巧と11人の破壊者

神角技巧と11人の破壊者：開発中止となったスマホゲームの世界

2018年にスクウェア・エニックスとストレートエッジが共同で発表したスマートフォン向けゲームアプリ、『神角技巧と11人の破壊者』。鎌池和馬氏によるシナリオ、いむらきよたか氏によるキャラクター原案という豪華スタッフ陣を迎え、メディアミックス展開も視野に入れた注目作でしたが、開発の難航により、2019年12月27日に日本版の開発中止が発表されました。中国版については、開発が継続されているとのことです。

物語の舞台：剣と魔法、そして規格外の力

舞台は、剣と魔法が共存する大陸。そこには規格外の力を持つ生物「邪神」が存在し、人々は邪神を恐れながらも、その力に魅入られていました。危険な願いを叶えるため、邪神の角を巨大兵器に組み込む技術「神角技巧」が開発され、10機の兵器が運用されています。

主人公ミヤビと、彼を取り巻く人々

物語の中心人物は、ミヤビという少年。彼は、深手を負った最強の使い手メビウスから、管理不能の邪神を制御する「力」を託されます。邪神の幼体アルマを従えるミヤビは、本来破壊にしか使えない力を創造に転換させるという、特異な能力を持っています。

ミヤビの周囲には、彼を支える、そして監視する様々な人物がいます。フィクサーとして暗躍するメビウス、ミヤビの幼馴染であるエルフのアリシア、共和国の役人でアルマの動向を監視するヘレン、財力を持つボーデンバーグ商会の一人娘セリーナ、そして選抜騎士エリザなど、個性豊かなキャラクターたちが物語を彩ります。それぞれの思惑と葛藤が交錯し、複雑な人間関係が物語に深みを与えています。

主要登場人物

ミヤビ：本作の主人公。邪神のアルマと深い繋がりを持ち、その力を制御する能力を持つ少年。
アルマ：ミヤビを親と認識する邪神の幼体。姿形が不安定で、日によって変化する。
メビウス：各国要人のトラブルを解決するフィクサー。引退を望んでいるが、ミヤビに力を託す。
アリシア：ミヤビの幼馴染で、エルフの一員。アルマに興味を持つ。
ヘレン：共和国の役人で、アルマとミヤビを監視する。
セリーナ：ボーデンバーグ商会の一人娘で、神角技巧を扱う実力者。
* エリザ：選抜騎士「ホワイトセイズ」の一員で、神角技巧・アイシクルブレットの指揮官。

ゲーム開発中止と小説版

ゲームとしての『神角技巧と11人の破壊者』は開発中止となりましたが、その魅力的な世界観は、2021年に電撃文庫から発売された小説版へと受け継がれています。小説版では、ゲームでは描かれなかった物語の側面や、キャラクターたちの心情がより深く描かれ、新たなファン層を獲得しています。

残された謎と可能性

開発中止という残念な結果に終わった『神角技巧と11人の破壊者』ですが、その世界観は多くの人の心に残り続けています。小説版の発売、そして残された謎は、いつか再びこの世界が日の目を見る可能性を秘めていると言えるでしょう。邪神、神角技巧、そしてミヤビの運命は、小説版、そしてもしかしたら未来のメディアミックス作品で明らかになるかもしれません。今後の展開に期待が高まります。

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