禍つヴァールハイト

『禍つヴァールハイト』について

『禍つヴァールハイト』は、KLabが提供したスマートフォン向けのゲームアプリです。2019年4月23日にサービスが開始されましたが、残念ながら2021年3月31日にサービスを終了しました。本作は、壊滅的な状況にある世界を舞台にしており、10の「光」によって引き起こされた混乱の中、光を得た者たちによる調査組織・機動兵団の物語が展開されます。

ゲームの内容

本作では、プレイヤーが自由にキャラクターをカスタマイズできる機能があり、細かい容姿の設定や音声の選択が可能です。さらに、アバター機能を通じて装備を変更せずに外見を変更することもできます。機動兵団内には複数の部隊が存在し、プレイヤーは自分の好みに合った部隊を選択してミッションを遂行します。部隊の変更も可能で、ソウルツリーから獲得した能力を一部引き継ぐことができるため、多様な戦略を楽しむことができます。

戦闘システム

戦闘はコマンド式のリアルタイムバトルを採用し、敵と味方の攻撃が同時に行われるダイナミックな展開が特徴です。通常攻撃は自動で行われるオートスキルがある一方、ウェポンスキルはプレイヤーの操作が必要です。プレイヤーの行動によって敵のヘイトが変わる仕組みを利用し、戦略的に戦闘を有利に進めることが奨励されるシステムが導入されています。

開発の背景

KLabは、これまで他社のIP作品を多く手掛けてきましたが、自社オリジナルのゲームを創出する方針のもと、『禍つヴァールハイト』の開発に着手しました。プロデューサーの坂尻一人は、この作品を単なるソーシャルゲームではなく、本格的に楽しめるゲームとしての完成を目指したと話しています。また、タイトルについては、物語の舞台であるヴァールハイトが自然災害としての「光」によってもたらされた厳しい環境を象徴しているため、独特のまがまがしさを表現しています。

世界観とシナリオ

本作の設定は18世紀から19世紀のヨーロッパにインスパイアされたファンタジーであり、悪魔や魔王といった伝説的な敵は登場せず、「光」は自然災害の一部として描かれています。シナリオには厳しい現実からの教訓が含まれ、人間ドラマを扱うことが得意な生田美和がシナリオを担当しました。主人公が所属する機動兵団は、ファウスト博士によって結成され、近代的なコスチュームと武器が描かれており、聖騎士団は旧体制の象徴として位置付けられています。

デザインとキャラクター

キャラクターデザインと美術はThird Echoesが担当し、プレイヤーのアバターを含む三種類のキャラクターは、それぞれ異なるモデル仕様が用いられています。特に主人公は、100人同時プレイを考慮したデザインとなっており、3Dグラフィックが過度にならないよう配慮されています。

メディア展開

本作はゲームだけでなく、漫画やアニメにも展開されました。『禍つヴァールハイト ひとつきりの魔導書』という漫画が2020年に「月刊コミックZERO-SUM」で連載され、アニメーションシリーズ『禍つヴァールハイト -ZUERST-』が2020年10月から12月まで放送されました。

このように『禍つヴァールハイト』は、独創的なコンセプトとデザイン、戦略的な戦闘システムを持つ作品として、多くのファンに支持されました。

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