福原かれん

福原かれん（Karen Fukuhara）は、1992年2月10日に生まれた、アメリカ合衆国出身の女優および声優です。両親が日本人のため、自身も日系アメリカ人としてのルーツを持っています。特に、DCコミックスのキャラクターを基にした映画『スーサイド・スクワッド』で山城たつ（カタナ）を演じたこと、そしてAmazon Prime Videoのシリーズ『ザ・ボーイズ』でキミコ役に起用されたことで、その名を知られています。

生い立ちと日本語教育

福原かれんは、1992年にカリフォルニア州ロサンゼルスで誕生しました。アメリカで育ちながらも、家庭では日本語が話されており、母語として日本語を習得しています。日本語能力を維持・向上させるため、幼少期から11年間にわたり、毎週土曜日に日本語学校に通っていました。この経験が、後に日本に関連する役柄や、日本語でのコミュニケーションが必要な場面で活かされることになります。

キャリアの始まり

大学はカリフォルニア大学ロサンゼルス校（UCLA）に進学し、在学中からメディア関連の仕事に携わっていました。ディズニー・チャンネルで放送された旅行番組『世界のディズニーリゾートへGO』では、お笑いコンビ・ガレッジセールのゴリのアシスタントとして出演し、テレビデビューを果たしています。また、NHKのスポーツ情報番組『BSベストスポーツ』にも、現地ロサンゼルスからのリポーターとして登場するなど、学業と並行してメディアでの経験を積んでいきました。

『スーサイド・スクワッド』でのブレイク

女優としての大きな転機となったのは、2016年に公開された映画『スーサイド・スクワッド』でした。デヴィッド・エアー監督に見出され、日本刀を操るミステリアスな女性ヒーロー、山城たつ（カタナ）役に抜擢されます。この作品がハリウッドでの長編映画デビュー作となり、日本人キャラクターを演じることで国際的な注目を集めました。

その後の活躍とエピソード

『スーサイド・スクワッド』以降も、福原かれんは精力的に活動の幅を広げています。特に人気を集めたのは、2019年から配信が始まったシリーズ『ザ・ボーイズ』です。特殊能力を持つものの、ある事情から言葉を発することができない女性キャラクター、キミコ（ザ・フィーメイル）という難しい役どころを見事に演じ、作品の主要キャストの一人として評価を確立しました。また、2022年にはブラッド・ピット主演のアクション映画『ブレット・トレイン』にも出演し、日本人キャストとして存在感を示しています。

プライベートでは、2016年に『スーサイド・スクワッド』のプロモーションで来日した際、共演したウィル・スミスとの良好な友人関係について語ったことがあります。また、2022年には、アジア系の人々に対するヘイトクライムが増加している状況下で、自身も突然暴行被害に遭ったことを公表し、アジア人差別に対する懸念を表明しました。

映画やドラマ以外にも、声優としてアニメーション作品やビデオゲームにも参加するなど、女優および声優として多方面で活動しています。ロサンゼルスで培ったバイリンガルとしての能力と、着実に積み重ねてきた演技経験を活かし、今後のさらなる活躍が期待される日系アメリカ人ア人パフォーマーの一人です。

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