福山市立広瀬中学校

福山市立広瀬中学校について

福山市立広瀬中学校（ふくやましりつひろせちゅうがっこう）は、かつて広島県福山市加茂町北山に存在した男女共学の公立中学校です。この学校の設立から閉校に至るまでの沿革や特徴を以下に詳しく説明します。

沿革

1947年4月1日、広瀬村立広瀬中学校として新学制が施行されてスタートしました。設立当初から地域の教育の中心として機能しており、1948年には敷地内に広島県神辺高等学校広瀬分校が設けられました。1953年には、高等学校の位置が変更され、1955年に深安郡加茂・広瀬・山野各村が合併し、加茂町が形成されたことを受けて、加茂町立広瀬中学校に改称されました。その後、1975年には福山市に編入され、福山市立広瀬中学校となりました。

閉校の決定は2022年に下され、3月13日に閉校式が行われ、3月31日をもって正式に閉校となりました。この一連の出来事は地域の歴史の中で重要な意味を持っています。

校名の由来

学校名は、深安郡広瀬村という地域に由来しています。この地域特有の文化や伝統が、教育の場に色濃く反映されていました。

学校の概要

福山市立広瀬中学校は、旧深安郡加茂町の中央部に位置し、現在は福山市の加茂町北部を学区としていました。特に、校区は標高350～400mの高地にあり、福山市内の市立中学校の中で最も標高が高いという特徴があります。

「広瀬中学校」として地域の名を冠していましたが、学区は旧深安郡広瀬村全域をカバーしていませんでした。実際には、北山地区と百谷地区の間にある道路事情や通学の利便性が影響し、一部地域の生徒は他の中学校に通っていました。

学区内の現状

この地域は過疎化と高齢化が進んでおり、生徒数は十数人と非常に少なく、福山市の中学校の中で最も少ない人数でした。何度も加茂中学校への統合が提案されましたが、通学距離の問題や地域のアイデンティティ喪失を懸念する声もありました。そのため、地域の教育を守ろうとする動きが続いていました。

閉校後は福山市立広瀬学園という小中一貫校が開校し、地域の教育は新たな形で継続されています。特に、福山市立広瀬小学校からの進学が原則とされ、新たな教育環境が整えられています。

学区と交通アクセス

福山市立広瀬小学校の児童は、基本的に広瀬中学校に進学することとなっており、地域の教育を支えています。交通アクセスについては、バス便が不便なため、自動車でのアクセスが推奨されます。以前は狭い道路が多く交通が困難でしたが、四川ダム建設に伴う道路整備によりアクセスが改善された点は地域の発展に寄与しています。

名所と施設

地域には「大すき」と呼ばれる謎の空堀遺構や、フィールドアスレチック冒険村などが存在していましたが、交通の不便さから多くの施設が閉業に追い込まれています。コミュニティとしての役割を果たす学校の閉校は、地域にさまざまな影響を与える一因となりました。広瀬中学校の歴史は、地域の教育や文化、公共の存在意義を考える上で重要なものとなっています。

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