福島県消防防災航空隊

福島県消防防災航空隊

福島県消防防災航空隊は、福島県内の消防活動を支援するために設立された専門の組織であり、消防防災ヘリコプターを運用しています。航空隊の目的は、迅速かつ効果的に緊急事態に対応し、県内住民の安全を確保することです。

概要

福島県消防防災航空隊は、福島空港内に位置する消防防災航空センターを拠点として、24時間体制で運航されています。このセンターには、福島県内の消防本部から派遣された救助隊員や中日本航空の操縦士、運行管理者、整備士など、合計14名が在籍し、互いに連携を取りながら活動しています。

運航体制

福島県消防防災航空隊は、中日本航空に運航業務を委託し、特別に整備されたアグスタウエストランドAW139型のヘリコプター「ふくしま」を使用しています。

沿革

この航空隊は1998年に設立され、同年4月から運航を始めました。2008年には岩手・宮城内陸地震の際に緊急消防援助隊として出動。2011年の東日本大震災の際にも迅速に対応し、多くの命を救いました。また、2019年には新たな消防防災ヘリコプターが納入され、最新の技術を導入することで、さらなる救助活動の充実を図っています。

主な活動内容

救急活動

福島県消防防災航空隊は、陸上交通が困難な地域からの緊急患者の搬送や、傷病者発生地への医師の派遣、さらに傷病者を高度医療機関へ転院させる活動を行っています。地震や事故などによる交通障害時には、影響を受けた傷病者の救助活動を迅速に実施しています。

救助活動

水難事故や山岳での遭難者の捜索・救助、火災時における中高層建築物からの救助活動を行い、孤立した地域からの被災者搬送も含まれています。また、行方不明者の捜索・救助活動でも地域住民の安全を守っています。

災害応急対策活動

地震や豪雨、台風などの自然災害が発生した際には、現地の状況を把握し、適切な応急対策を指揮します。被災地への緊急物資や医薬品の輸送、孤立した地域に医師やスタッフを派遣する活動も行っています。災害時には避難指導や警報の伝達も重要な任務です。

火災防御活動

林野火災などの火災に対する空中消火活動も実施。大規模火災に際しては、情報収集や住民への避難指導を行うことで、迅速な対応を心掛けています。消火資機材の運搬や消火要員の輸送も行っています。

災害予防対策活動

福島県消防防災航空隊は、災害危険箇所の調査や防災訓練への参加も行い、地域住民に対して防災の重要性を広めています。

ヘリコプターの諸元

「ふくしま」は、16.6メートルの全長を持ち、最大搭乗人数は14名。航空機は、緊急時に高い機動性を発揮できるよう設計されています。最高巡航速度は306km/h、航続距離は798kmに及び、3358馬力のエンジンを搭載。

ヘリコプターには、消火用のドロップタンクや救助用ホイストなど、多様な装備が整っています。これにより、様々な緊急事態に適切に対応可能です。

まとめ

福島県消防防災航空隊は、地域の安全を守るため、さまざまな活動を通じて住民の生命を守る重要な役割を担っています。プロフェッショナルとしての自覚を持ち、日々進化を続ける航空隊の活動は、多くの人々に信頼と安心をもたらしています。

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