福島県立会津総合病院

福島県立会津総合病院：地域医療への貢献と閉院

福島県立会津総合病院は、かつて福島県会津若松市に存在した県立の医療機関でした。県立病院事業の設置等に関する条例に基づき設置され、会津地方における地域医療、へき地医療支援、そして感染症医療といった重要な役割を担っていました。

しかし、病院改革プランにより、福島県立喜多方病院との統合が決定。2013年5月には福島県立医科大学附属病院として、福島県立医科大学会津医療センターが開院し、その役割を引き継ぐ形で、会津総合病院は2013年5月12日に閉院しました。

歴史

1953年6月1日：厚生省より国立若松病院の移譲を受け、福島県立若松病院として開設。
1957年4月1日：福島県立若松精神病院、会津療養所を統合。
1957年6月：総合病院としての承認を受ける。
1959年4月1日：福島県立会津若松総合病院と改称。
1965年7月20日：救急告示病院の指定を受ける。
1973年4月1日：福島県立会津総合病院と改称。
2013年5月12日：会津医療センターへの移管に伴い閉院。

診療科

閉院時の診療科は多岐にわたり、地域住民の様々な医療ニーズに対応していました。

内科
漢方内科
循環器科
呼吸器科
消化器科
神経内科
血液内科
神経精神科
外科
整形外科
麻酔科
泌尿器科
眼科
皮膚科
産婦人科（産科は休診）
耳鼻咽喉科
リハビリテーション科
歯科

医療機関としての指定

会津総合病院は、地域における重要な医療機関として、様々な指定を受けていました。

保険医療機関
救急告示医療機関
労災保険指定医療機関
指定自立支援医療機関（更生医療・育成医療・精神通院医療）
身体障害者福祉法指定医の配置されている医療機関
精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に基づく指定病院又は応急入院指定病院
精神保健指定医の配置されている医療機関
生活保護法指定医療機関
結核指定医療機関
戦傷病者特別援護法指定医療機関
原子爆弾被害者医療指定医療機関
原子爆弾被害者一般疾病医療取扱医療機関
第二種感染症指定医療機関
公害医療機関
臨床研修指定病院
エイズ治療拠点病院
特定疾患治療研究事業委託医療機関
DPC対象病院
小児慢性特定疾患治療研究事業委託医療機関

医療廃棄物問題

閉院後、旧会津総合病院の敷地から医療廃棄物が発見されるという問題が発生しました。2005年と2016年に埋設されたとみられる廃棄物の存在が明らかになり、土壌調査などが検討されています。これは、病院の閉鎖後も地域社会に影響を与えている問題として、今後の対応が注目されます。

福島県立会津総合病院は、その長い歴史の中で会津地方の医療を支え、多くの人々の健康に貢献してきました。閉院という形でその役割を終えましたが、その功績は忘れられることはありません。そして、会津医療センターとして、その精神は今も受け継がれています。

もう一度検索