福田ますみ

福田ますみ：ジャーナリストとしての軌跡と論争点

福田ますみ氏は、1956年生まれの日本のジャーナリストです。立教大学社会学部を卒業後、専門誌業界や編集プロダクションを経てフリーライターとして独立し、犯罪やロシアといった幅広いテーマで取材活動を行ってきました。

受賞歴と代表作

福田氏は、そのジャーナリストとしての活動の中で、数々の賞を受賞しています。

2007年、福岡で起きた「教師によるいじめ」を巡るモンスターペアレントによる捏造疑惑を追った『でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相』で、第6回新潮ドキュメント賞を受賞。
2016年、「新潮45」で連載した「モンスターマザー 長野・丸子実業高校『いじめ自殺』でっちあげ事件」で、「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」作品賞を受賞。

これらの受賞作からもわかるように、福田氏は社会的な問題に深く切り込み、事件の真相を追求する姿勢が評価されています。

主な著書には以下のようなものがあります。

『されど我、処刑を望まず ―死刑廃止を訴える被害者の兄』
『スターリン家族の肖像』
『暗殺国家ロシア: 消されたジャーナリストを追う』
『モンスターマザー:長野・丸子実業「いじめ自殺事件」教師たちの闘い』
『ポリコレの正体　「多様性尊重」「言葉狩り」の先にあるものは』

ポリティカル・コレクトネス（ポリコレ）に関する主張

近年、福田氏はポリティカル・コレクトネス（ポリコレ）に関する言論活動も行っています。自身の著書『ポリコレの正体 「多様性尊重」「言葉狩り」の先にあるものは』では、ポリコレのルーツがマルクス主義にある可能性に言及し、その思想的根幹に「文化マルクス主義」があると主張しました。

さらに、文化マルクス主義者は家庭の解体を目指し、家父長制や一夫一妻制からの脱却、性の解放、宗教や伝統文化、地域社会の崩壊を目論んでいると論じています。

統一教会との関係

福田氏は、旧統一教会（現：世界平和統一家庭連合）との関係も指摘されています。著書の中で統一教会系の『世界日報』編集委員の記事を肯定的に引用したり、統一教会関連のシンポジウムに登壇したりするなどの活動が確認されています。

具体的には、以下のような事例があります。

『ポリコレの正体』の中で、『世界日報』編集委員の早川俊行氏のポリコレ批判を肯定的に引用。
2023年以降、「信者の人権を守る二世の会」のシンポジウムや、統一教会関連団体が主催するシンポジウムに複数回登壇。
世界日報の月刊誌「月刊Viewpoint」に寄稿。
統一教会関連団体が主催するイベントで、統一教会の関連団体の議長を務める人物とパネルディスカッション。
統一教会関連団体が主催する大会で講演。

これらの活動に対しては、統一教会との関係性を問題視する声も上がっています。

福田ますみ氏は、その取材力と社会問題に対する鋭い視点を持つジャーナリストとして評価される一方で、ポリティカル・コレクトネスや統一教会との関わりを巡り、賛否両論を呼んでいます。その言論活動は、今後の社会にどのような影響を与えていくのか、注目されます。

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