私がつくった番組 マイテレビジョン

『私がつくった番組 マイテレビジョン』

『私がつくった番組 マイテレビジョン』は、1972年5月5日から1973年3月29日まで東京12チャンネル（現在のテレビ東京）で放送されたテレビ番組です。全48回にわたり、メイン出演者が自らの理念を基に番組を構成・制作するという独自の形式を持ち、視聴者に新しい形のエンターテインメントを提供しました。この画期的なコンセプトは、放送当時の日本のテレビ番組の枠を超えるものであり、かつてない魅力を持っていました。

番組の概要

本番組は、芸能界や文化界、さらには政界・財界から選ばれた各界の代表者が一人ずつ登場し、「私ならこんな番組を作りたい」と考えて番組を企画する形式でした。メイン出演者自身が番組の内容を考え、制作や構成に積極的に参加するスタイルは、当時のテレビ番組には見られないもので、視聴者にとって新鮮な体験となりました。

ジャンルは、トーク、音楽、バラエティ、ドキュメンタリー、演劇、ドラマなど、多岐にわたります。そのため、各回ごとに異なる趣向が凝らされ、視聴者を飽きさせることがありませんでした。特に印象深いのは、第39回に放送された「赤塚不二夫の『激情No1』」で、30分間にわたって紙吹雪が降る中で赤塚氏が大胆な演出を行い、視覚的にも楽しませる内容となっていました。

このエピソードでは、赤塚氏が仲間たちを追い回しながらの演出が話題となったことに加え、最後には彼のファンが登場するシーンもあり、非常に印象的でした。また、出てくるメンバーが一丸となって披露する「花笠音頭」は、視聴者に強い印象を残す演出の一部でした。このように、番組はその時代の先端を行くエンターテインメントとして評価され、後年には「狂乱状態が極限に達した演出」とされることもありました。

再放送の歴史

本放送終了後は長い間再放送が行われませんでしたが、2014年にはテレビ東京の開局50周年記念番組内で、以前の作品が一部放送されました。また、2020年には『ありえへん∞世界』の特番で、また別のエピソードも紹介されました。さらに、2017年からは日本映画専門チャンネルで再放送が開始され、全48回の中からセレクション形式で15回の放送が行われたことで、その魅力が再度多くの視聴者に届けられています。

スタッフ

この番組のプロデューサーとして活動したのは、ばばこういち氏であり、ディレクターには佐藤輝氏や今野勉氏などが名を連ねていました。制作にはテレビマンユニオンが関わり、東京12チャンネルが放送を担当していました。独創的なアイディアがあふれるこの番組に関わったスタッフたちによる熱意が、今でも歴史の中に神秘的な光を放っています。

番組『私がつくった番組 マイテレビジョン』は、その独自のスタイルと多様性により、今なお多くの人々に語り継がれる名作です。

もう一度検索