秋田市文化会館

秋田市文化会館

秋田市文化会館は、秋田県秋田市の山王に位置する多目的ホールです。1980年に開館し、約42年間にわたり地域の文化活動を支えてきましたが、2022年9月末に閉館しました。文化会館の運営が終了した背景には、老朽化や耐震補強工事の必要性などがあり、秋田県民会館と統合して新しい文化施設「あきた芸術劇場ミルハス」が開館したことが挙げられます。

概要

秋田市文化会館は、1980年4月30日に竣工し、同年6月22日に開館しました。地下1階、地上5階、さらに塔屋2階建ての構造を持ち、総事業費は35億6400万円に達しました。館内には、ホールの他に喫茶店「茶食亭 想麻」があったり、日替わりランチメニューを提供しているなど、訪れる人々に安らぎの場を提供していました。

新文化施設の整備

施設の老朽化は、地域の文化活動に支障をきたす恐れがありました。そこで、秋田県と秋田市は協力し、もともと県民会館があった跡地に新しい総合文化施設を建設することを決定しました。県民会館は2018年5月31日に閉館し、翌月から解体作業が始まりました。その間、秋田市文化会館の大ホールはその規模に応じて多くの予約が入り、稼働率は飛躍的に向上しました。そして新施設「あきた芸術劇場ミルハス」は、2022年6月1日に開館し、同年9月23日にグランドオープンを迎えました。これに伴い、文化会館は閉館しました。

閉館後の状況

秋田市文化会館は閉館後、どのように活用されるかについての検討がされました。市は民間企業からの利活用の提案を募集しましたが、行動が見られなかったため、2023年3月に閉鎖され、解体へと進むことが決定しました。この時、1984年に寄贈された壁面装飾「光風」は、秋田市立日新小学校に移設されることが決まっています。

解体作業は当初の予定よりも遅れ、2024年9月に始まる見込みとなっています。その遅延の原因は、解体中に想定以上のアスベストが発見されたことによるもので、追加の費用も生じました。最終的な解体にかかる費用は約11億5,200万円に達する見込みです。アスベスト対策のための工期も延長されたため、地域の住民へ向けた周知が求められています。

施設概要

秋田市文化会館では、様々な用途に対応した施設が整備されていました。大ホールは1,188席を擁し、通常イベントやコンサートに利用されていました。小ホールは400席、さらに展示ホールや会議室も完備しており、文化活動に多様に応じられていたことが特徴です。アクセスも良好で、秋田自動車道やJR秋田駅からのアクセスが可能でした。

アクセス

自動車でのアクセスは、秋田中央ICから約15分で、駐車場も完備されていました。鉄道では、JR秋田駅西口から約2.7km、タクシーで10分ほどで到着することができます。周囲の環境も良く、多くの人々が訪れやすい場所に設置されておりました。

このように、秋田市文化会館は長い歴史を持ちながらも、時代の変化に応じて新たな文化施設が誕生し、地域の文化の発展に寄与しました。

もう一度検索