秋田県農業協同組合中央会

JA秋田中央会（秋田県農業協同組合中央会）

JA秋田中央会は、秋田県秋田市に本部を置く農業協同組合中央会（農業協同組合法上は農業協同組合連合会）です。県内の各農業協同組合に対し、指導事業を行う上位組織としての役割を担っています。一般的にはJA秋田中央会という通称が用いられています。

概要

JA秋田中央会は、県内のJAに対する経営指導や、生産者・消費者向けの広報活動を主な業務としています。また、JA全中や県内自治体との連絡調整も重要な役割です。中央会発足時から、秋田県種苗交換会を主催し、地域農業の振興に貢献しています。

再編の動き

1991年の県JA大会において、JA秋田中央会は県内のJAを88から13に再編する案を決議しました。この決議に基づき、県内のJAは広域合併を進め、最終的に16JAまで再編されました。

その後、農家の高齢化や担い手不足が深刻化し、経営効率化と財務基盤の安定化が急務となりました。こうした背景から、再び再編の機運が高まり、2009年11月の県JA大会で、県内16JAを5つを目処に再編する案が決議されました。

合併協議の結果、県南部ではJA秋田ふるさと、JAおものがわ、JAこまち、JAうごが合併協議を進めましたが、合意に至りませんでした。そのため、JA秋田ふるさとはJAおものがわとのみ合併し、2012年4月1日に新「JA秋田ふるさと」として発足しました。

県下14JA統合への模索と破綻

2018年10月17日、JA秋田組織整備・経営改革推進本部委員会は、県下14JAの組合長らが出席して委員会を開催し、県単一組織を目指す方針を全会一致で議決しました。同年11月28日の県農協大会では、2024年度を目処に県内全14農協の一本化を目指すことが決議され、2019年4月を目処に14農協の役職員で構成する研究会組織を設け、協議を本格化させることとなりました。

しかし、JA統合をめぐっては、各JAの財務状況に差があり、調整が難航することが予想されました。実際に、2020年3月27日にはJA秋田やまもとが合併協議会から離脱し、単独経営を行う旨を中央会へ伝達しました。これにより、県下13JAの合併計画は破綻しました。

その後も、2021年3月15日にJA大潟村が、同年12月28日にはJA秋田ふるさとが合併協議会からの離脱を表明。相次ぐ離脱により協議が停滞したため、立て直しを図るべく合併時期を2024年4月から2026年4月に延期することが2023年2月に決定されました。しかし、同年10月にはJA秋田おばこが離脱を表明し、合併による農業振興を果たせないとして同年12月26日にはJA秋田なまはげも離脱を表明しました。

JA秋田なまはげの協議会離脱により、協議会へ参加するのは8JAのみとなり、当初の狙いであった経営の効率化、販売力強化などのメリットが薄れたため、2024年1月31日に合併協議会の凍結が決定されました。

沿革

1954年（昭和29年）10月30日 - 秋田県農業協同組合中央会が発足。
2019年（令和元年）9月30日 - 農業協同組合法の改正により、同法上の農業協同組合中央会から農業協同組合連合会に改組。代表者の職名が、会長から代表理事会長に変更。

外部リンク

* 秋田県農業協同組合中央会（JA秋田中央会）)

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