秋田総合生活文化会館・美術館

秋田総合生活文化会館・美術館（アトリオン）

秋田総合生活文化会館・美術館は、秋田県秋田市中通に位置する文化施設で、愛称として「アトリオン」が親しまれています。この施設は文化活動の拠点であり、同時に商業テナントも併設された複合施設として多くの人々に利用されています。管理は大星ビル管理が行っており、音楽ホールや美術展示ホールは厚生ビル管理によって指定管理されています。

概要

1982年に秋田県は「秋田県婦人会館」と「秋田県生活センター」の老朽化に伴い、新たな施設の建設を検討し始めました。1984年には建設地が決定されましたが、翌年には秋田市が独自に美術館を設置する意思を示したため、県と市は協議しつつ一体的な利用方法を模索しました。この新しい施設の整備には、東北地域では初となる事業コンペティション方式が採用されました。

1987年には、日本生命・フジタ・鹿島企業連合の提案が選ばれ、同年11月に建設が始まりました。そして1989年11月18日にオープンを迎えました。このプロジェクトの総事業費は114億円に達しました。

フロアとテナント

アトリオンは地下3階、地上12階の構造を持つ高層・低層複合施設です。地下1階から地上5階までは主に文化施設が配置されており、地下1階にはイベント広場や多目的ホール、けんけつルーム、物産振興会のお土産店などがあります。一方、6階から11階までは企業のオフィススペースとして利用されています。12階には展望ホールがあり、美しい景色を楽しむことができます。

特に注目を集めるのが、4階にある音楽ホールで、ここには1億2千万円をかけて設置されたパイプ・オルガンがあります。このオルガンはケルン社製で、54のストップと3,072本のパイプを擁する壮大なもので、秋田杉をふんだんに使用したホールの設計にも注目です。

休館とリニューアル

2階には秋田市立千秋美術館があり、2022年6月から大規模改修のため一時休館していましたが、2024年6月にはリニューアルオープンと共に秋田蘭画の常設展示が始まる予定です。この改修作業は美術館の活性化を目指したものです。

各フロアの詳細

• - 地下1階: 赤十字献血ルーム、秋田県物産振興会、お土産店、イベント広場、書道用品店、毛皮専門店など。
• - 1階: 靴店、旅行会社、婦人服店。
• - 2階: 秋田市立千秋美術館。
• - 3階: 研修室・展示室、ハローワーク情報プラザ、カフェレストラン。
• - 4階: 音楽ホールと練習室。
• - 5階: 建築住宅センター、大同生命保険など。
• - 6階: 男女共同参画センターやこどもサロン。
• - 7階: 生活センター。
• - 8-11階: 企業オフィス。
• - 12階: 展望サロン、飲食店。

進化を続けるアトリオン

アトリオンは地域の文化を支える重要な拠点となっています。各種事業やイベントを通じて、地域住民や観光客に対し多様な文化体験を提供し続けています。

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