『秘密諜報員 エリカ』
『秘密諜報員 エリカ』は、2011年
10月6日から
12月29日まで読売テレビ制作・日本テレビ系列で放送された
テレビドラマである。この作品は、かつて
スパイとして活動していた主婦が、家庭では愛する家族と平穏な日々を過ごしながらも、民間トラブルの解決に巻き込まれる姿を描いている。
概要
主婦エリカは、あいついで発生する日常の問題に思わぬ形で関わることとなり、かつての
スパイとしての技術と生活の知恵を駆使して挑んでいく姿が描かれている。彼女の双面性が物語の大きなテーマであり、家族を守るために自らの過去を隠す努力と、危険な状況に飛び込む心情の葛藤が切ない仕上がりになっている。主演の
栗山千明は、地上波の連続ドラマで初主演を果たし、主題歌も担当した。
キャッチコピーは、「その
スパイには、もうひとつの顔がある。」であり、視聴者にエリカの複雑な感情や行動を想起させるものとなっている。本作は
2012年3月9日にDVD-BOXとして発売された。
あらすじ
物語の中心となる高橋エリカは、結婚し専業主婦として幸せな日常を送っていたが、ある日、
内閣情報調査室(内調)での元上司である戸塚が彼女を訪れる。戸塚はエリカに、自らが立ち上げた戸塚シークレットサービスでの民間トラブルの解決を手伝うように頼む。エリカは初めは断るが、戸塚の脅しにより自らの過去が家族に知られることを恐れて、渋々手伝うことに。こうして彼女の日常は一変し、
スパイとしての能力を発揮しながら、主婦としての生活を巧みに続けていくことになる。
キャスト
かつての内調の特務課に所属していた
スパイで、現在は家庭を持つ主婦。彼女は自らの正体を家族に隠しつつ、戸塚のシークレットサービスを手伝う。
エリカの元上司であり、彼女をスカウトして
スパイとしての人生へと導いた。現在は戸塚シークレットサービスを運営。
大学院生で、戸塚シークレットサービスで働くコンピュータオタク。エリカの技術面でサポートを行う。
エリカの夫。温厚で料理や裁縫が得意だが、エリカの行動に疑念を抱くようになる。
良介の前妻の子。エリカに救われたことから、彼女に強い信頼を寄せるようになる。
謎めいた過去を持つポールダンサー。秘密クラブ「K」に関わるストーリーに深く絡む。
エリカの元上司で、戸塚の行動を調査しているが、裏の顔を持つ重要なキャラクター。
このように『秘密諜報員 エリカ』は、サスペンスとヒューマンドラマを融合させたストーリーで、家族と過去との葛藤を描き出す深い物語である。各エピソードに散りばめられたサブキャラクターたちが物語をより一層魅力的にしており、視聴者に引き込む要素が満載である。
番組は視聴率においても成功を収め、第9話は
木曜ミステリーシアター枠での最高視聴率を記録した。この作品はエリカの成長とともに、彼女を取り巻く人物の関連性や役割を巧みに表現している点が魅力である。