種子島久尚

種子島久尚（たねがしま ひさなお）

種子島久尚は、江戸時代末期から明治時代初期にかけて活躍した薩摩藩の家臣であり、種子島氏の第25代当主です。

生涯

嘉永7年（1854年）1月9日、種子島久珍の嫡男として誕生しました。しかし、誕生からわずか6日後、父・久珍が急逝したため、幼くして家督を相続することとなりました。この時、久尚はまだ乳児であったため、養祖母である松寿院が政務を代行しました。

万延元年（1860年）には、種子島氏の歴代当主夫妻の最初の墓所である慈遠寺御坊墓地（現在の西之表市西町）を整備し、現在の形にしました。慶応元年（1865年）には、長年政務を代行していた祖母・松寿院が亡くなりました。

明治維新を迎えた明治元年（1868年）には、新政府に戦費として800両を献金しました。明治2年（1869年）には版籍奉還により、種子島を政府に返還し、鹿児島へと移住しました。その後、政府より世禄1500石を賜りました。明治8年（1875年）には長男の時丸が誕生し、明治12年（1879年）には次男の守時が誕生しました。

しかし、明治15年（1882年）、久尚は29歳という若さでこの世を去りました。

死後

家督は嫡男である時丸が相続しましたが、明治18年（1885年）に11歳で夭折しました。そのため、次男の守時がその跡を継ぎました。明治33年（1900年）には、守時が男爵に叙せられ、華族に列しました。

種子島久尚は、激動の幕末から明治という時代を駆け抜けた人物でした。幼くして当主となり、版籍奉還によって領地を返還するという大きな変革を経験しました。その後の種子島家は、子息の活躍によって華族へと列することとなり、その歴史は続いています。

家族

父：種子島久珍
母：島津久照の娘
正室：島津貴典の娘幸子
長男：種子島時丸
* 次男：種子島守時

注釈

この記述は、史実に基づき、可能な限り正確に情報をまとめたものです。しかし、歴史的な記録には不明確な点や解釈の違いも存在するため、その点をご了承ください。

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