稲田伸夫

稲田伸夫氏の経歴と業績

稲田伸夫氏は、1956年8月14日に奈良県で生まれました。灘高等学校を経て東京大学法学部を卒業後、1981年に検事としてキャリアをスタートさせました。検察官としては、東京地方検察庁検事時代にゼネコン汚職事件の捜査に3年半携わるなど、数々の重要な事件を担当しました。

その後、山形地方検察庁検事正、法務省刑事局長、法務事務次官、仙台高等検察庁検事長、東京高等検察庁検事長といった要職を歴任し、2018年には検察官のトップである検事総長に就任しました。検事総長在任中には、裁判官の証拠採用の在り方について懸念を示し、全国の検察幹部が集まる会議で苦言を呈するという異例の行動を取りました。

2020年7月17日に検事総長を退任し、同年10月20日には弁護士として登録、稲田法律事務所を開設しました。2021年には野村證券の社外取締役（監査等委員）に、2023年には日本たばこ産業の監査役にも就任し、企業経営にも関わるようになりました。

主な経歴

1981年：東京地方検察庁検事任官
1982年：福岡地方検察庁検事
1983年：法務省刑事局付
1985年：水戸地方検察庁検事
1986年：東京地方検察庁検事
1988年：法務省刑事局付
1992年：松山地方検察庁西条支部長
1994年：東京地方検察庁検事
1997年：法務省刑事局参事官
1998年：内閣法制局第二部参事官
2002年：法務省刑事局公安課長
2003年：法務省刑事局総務課長
2005年：法務省大臣官房人事課長
2007年：最高検察庁検事
2008年1月：山形地方検察庁検事正
2008年10月：法務省大臣官房長
2011年：法務省刑事局長
2014年：法務事務次官
2016年：仙台高等検察庁検事長
2017年：東京高等検察庁検事長
2018年：検事総長
2020年：退官、弁護士登録、稲田法律事務所弁護士
2021年：野村證券社外取締役（監査等委員）
2023年：日本たばこ産業監査役

人物像

稲田氏は、検察官としての豊富な経験と、法務官僚としての知識を併せ持つ人物です。検事総長時代には、裁判所の証拠採用の在り方に異議を唱えるなど、強い信念を持って職務に取り組む姿勢を示しました。退官後は弁護士として活動する一方で、企業の経営にも関わるようになり、幅広い分野で活躍しています。

外部リンク

* 検事総長の紹介：検察庁 （リンク切れの可能性あり）

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