穆宗 (唐)

穆宗（ぼくそう）は、唐朝の第15代皇帝であり、名は李恒（り こう）。憲宗の三男として生まれた。

生涯

穆宗は初め、李宥（り ゆう）と名乗っていた。元和7年（812年）に立太子された際、李恒と改名。元和15年（820年）、父である憲宗が宦官の王守澄（おう しゅちょう）によって暗殺されると、王守澄によって皇帝の位に就けられた。

しかし、穆宗は皇帝としての主体性に欠け、贅沢な生活に明け暮れたと伝えられている。その結果、宦官の権力がさらに増大し、政治は混乱。牛李の党争（ぎゅうりのとうそう）と呼ばれる官僚たちの激しい派閥争いが繰り広げられるようになった。

穆宗は長生きを願い、道士に勧められるまま金丹（きんたん）を服用し続けた。しかし、これが原因で中毒症状を引き起こし、30歳という若さで崩御した。

穆宗の治世は、唐朝の衰退を加速させる一因となったと言える。

宗室

穆宗には多くの妃嬪と子がいた。

王妃（贈恭僖皇后）
長男：李湛（り たん）（敬宗） - 第16代皇帝
蕭宮人（贈貞献皇后）
次男：李涵（り かん）（文宗） - 第17代皇帝
韋妃（贈宣懿皇后）
九男：李瀍（り ぜん）（武宗） - 第18代皇帝
武貴妃
長女：義豊公主
楊賢妃
四男：李溶（り よう）
張昭儀
次女：淮陽公主
鄭才人
四女：金堂公主
生母不詳の子女
六男：李湊（り そう）（懐懿太子）

穆宗が登場する作品

* 宮心計（2009年、香港ドラマ、日本未公開、演：李天翔）

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