突然の明日

突然の明日

『突然の明日』（とつぜんのあした）は、1980年1月から4月にかけてTBS系で放送された金曜ドラマであり、全13話のエンターテイメントドラマです。この作品は、三浦友和が主演を務めており、当時の視聴率が低迷していた金ドラ枠における大きな成功を収めました。プロデューサーの鈴木淳生は、視聴率向上を目指し、見応えのあるストーリーを展開することを決意しました。その結果、作品は社会派サスペンスと究極のラブストーリーが融合した内容となり、視聴率は18.5%という高数字を記録しました。この成功により、金ドラ枠はその後7年間にわたって存続する運びとなりました。

あらすじ

物語は、美容院を営む母・光子と二人三脚で暮らす相馬圭太郎を中心に展開します。彼は才覚を発揮し、銀行での出世を約束されているエリートです。特に、阿南銀行の副頭取の娘である和子との婚約も決まっており、順風満帆な人生を歩んでいるかのように見えます。しかし、そんなある日、銀行に強盗が押し入ります。強盗は従業員や客を人質にして立てこもり、支店長や警官も射殺されるという緊迫した状況に発展します。

警察は犯人の妹の陽子に連絡を取り、投降を促すよう呼びかけますが、彼女の言葉は逆効果に終わります。状況が悪化する中、圭太郎は偶然にも殺された警官の拳銃を手に入れ、強盗に対して銃を発射し、逆転劇が繰り広げられます。物語はここから急展開を迎え、圭太郎は実は銀行頭取の私生児という出生の秘密を知ることになります。人生の歯車は狂い始め、彼の歩みは波乱に満ちたものとなります。まさに「突然の明日」の出来事が、彼の運命を大きく揺るがすのです。

第2話以降も、次々に襲いかかる困難と緊迫した展開が続き、視聴者を引き込む要素が多数盛り込まれています。このドラマは「元祖・ジェットコースタードラマ」とも呼ばれ、その緊張感と感情の揺れ動きを表現しています。

主な出演者

• - 相馬圭太郎役：三浦友和
• - 牛場和子役：池上季実子
• - 山崎陽子役：古手川祐子
• - 阿南房子役：南風洋子
• - その他、豪華なキャストが勢揃いし、ドラマの品質を高めています。

音楽

ドラマのテーマ曲は、安藤正容が率いるフュージョングループ「ザ・スクエア」による「Tomorrow's Affair」です。この楽曲はシングルとしてもリリースされ、ドラマの雰囲気を盛り上げる重要な要素となっています。音楽が放送当時のフュージョンブームと相まって高く評価されていたことも、視聴者の心に残る要因の一つです。

『突然の明日』は、エンターテイメント性と社会派サスペンスを併せ持った作品であり、その後のドラマ制作に多大な影響を与える名作として語り継がれています。

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