童話王国

童話王国

『童話王国』は、かつて人気を博したオンラインMMORPGです。『人魚姫』や『不思議の国のアリス』、『アラビアンナイト』など、誰もが知る童話の世界を舞台に、プレイヤーは様々な冒険を繰り広げました。台湾で生まれたこのゲームは、日本においては株式会社サクセスによって運営が開始され、その後株式会社ベクターの子会社である株式会社ベルクスへと運営が引き継がれました。ベルクス社は後にベクター社に合併されたため、最終的にはベクター社が運営を行っていました。

ゲームシステム

キャラクター

プレイヤーはまず、「人間」「エルフ」「ドワーフ」の3つの種族から1つを選び、さらに性別を選択します。各種族・性別ごとに2種類のグラフィックが用意されており、合計12種類のキャラクターデザインから選択できました。種族によって得意なパラメータが異なり、レベルアップ時にはHPとMP、そして3ポイントのパラメータがランダムで割り振られるため、キャラクターの育成には運の要素も大きく影響しました。

戦闘

戦闘は、MMORPGとしては珍しいエンカウント方式を採用していました。これにより、敵の取り合いが発生しないため、ストレスなくゲームを楽しむことができました（義勇や攻城戦を除く）。戦闘では、プレイヤーキャラクターと幻獣と呼ばれるペットがそれぞれのスキルを駆使して戦います。

クエスト

クエストは、童話をモチーフにしたものが多く、その数は140を超えていました。また、「王国買取」というシステムがあり、生産品を納めることで名声とゲーム内通貨を獲得できました。これは、一種の納品クエストと言えるでしょう。その他、定期的に王国防衛戦（義勇）や高レベルプレイヤー専用の攻城戦が発生し、プレイヤー同士の協力や対戦を楽しむことができました。

装備

店で販売されている装備品はレベル20までで、それ以上のものはプレイヤーが生産するか、敵からのドロップで入手する必要がありました。装備生産では、店で売られているものよりも性能の良い装備を作成することが可能でした。作成した装備は、マーケットと呼ばれる場所で自動販売することができました。

連盟

連盟（他のゲームでいうギルドやクラン）は、プレイヤー同士が集まって結成するコミュニティです。特定の条件を満たすことで、アイテムの保有数が有利になったり、各都市間の移動が有利になるなどのメリットがありました。

あらすじ

このゲームの世界は、人間の想像力が源となる童話世界です。しかし、時代が進むにつれて、子供たちが童話を信じなくなり、童話の世界は衰退の危機に瀕していました。そこで、童話世界の住民たちは、現実世界の人々を童話世界に招き入れ、童話の素晴らしさを知ってもらおうと試みます。

職業

職業の選択は、ゲームの世界観に大きな影響を与えます。職業には、

戦士系：剣士、刀戦士、斧戦士
旅人系：幻獣士、商人、拳法家
修行者系：僧侶、魔術師、闇の使徒、光の使徒

があります。

戦士系

剣士：バランスの取れた攻撃力を持つ。単体攻撃が得意。
刀戦士：複数の敵を攻撃できる。島やダンジョンが得意。
斧戦士：命中率は低いが、育て方次第で強力になる。

旅人系

幻獣士：幻獣を使って戦う。ムチを武器として使用。
商人：戦闘には向かないが、生産専用キャラクターとして人気。
拳法家：格闘攻撃が得意な戦闘職。

修行者系

僧侶：サポート魔法が強力。
魔術師：全体攻撃魔法が強力。
闇の使徒：敵を弱体化させる魔法が得意。
* 光の使徒：回復魔法が得意。

サービス終了

『童話王国』は、2010年6月23日にサービスを終了しました。その後、後継サービスとして「レインボーアーチ〜童話王国〜」が開始されましたが、こちらも2012年4月20日にサービス終了となり、日本での『童話王国』シリーズは約8年の歴史に幕を閉じました。しかし、台湾などでは現在もサービスが継続されています。

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