竪石洋美

竪石 洋美（たていし ひろみ）の柔道人生

竪石洋美は1953年に神奈川県で生まれ、日本の柔道界で名を馳せた選手です。彼女は現役時代、66kg級の選手として活躍し、結婚前の姓は福田です。東京慈恵会医科大学に勤務していた彼女は、1978年に初開催された体重別選手権で65kg超級の初代チャンピオンに輝きました。

しかし、翌年には2位に終わってしまいます。1980年には、ハワイで行われた環太平洋柔道選手権大会に参加し、日本の女子選手として初めて国際大会に出場しました。その大会では、66kg級と無差別級の両方で3位を記録し、彼女の国際的なキャリアのスタートとなりました。

体重別選手権では再び66kg級に挑戦し、2年ぶりに優勝を果たしました。これにより、ニューヨークで開催された世界選手権の代表に選ばれることとなります。この大会では66kg級で5位入賞を果たし、無差別級でもベルギーのイングリッド・ベルグマンスに敗れながらも、同じく5位という成績を収めました。

その後、結婚して竪石姓となった洋美は、1981年の体重別選手権で再び優勝を飾ります。同年にはジャカルタでの女子アジア選手権にも出場し、見事に優勝を果たしました。1982年には、体重別選手権で神取しのぶを破り、優勝の栄冠を手にしました。これにより、彼女は再び世界選手権の代表に選出され、主婦という肩書きで66kg級に挑むことになります。

世界選手権では66kg級で5位に終わり、無差別級ではフランスの実力者ジョセリーヌ・トリアドウを破り決勝に進出しましたが、再びベルグマンスに敗れました。この試合後、彼女は「これからは子供を作りたい」という理由で柔道からの引退を表明しました。

引退後は、1999年に全日本アームレスリング選手権大会に出場し、女子ライトハンド70kg級で優勝を達成しました。柔道だけでなく、他の競技でもその才能を発揮した彼女は、多くの後輩選手にとっての刺激となっています。

主な戦績

• - 1978年: 体重別選手権 優勝
• - 1979年: 体重別選手権 2位
• - 1980年: 環太平洋柔道選手権大会 66kg級 3位、無差別 3位
• - 1980年: 体重別選手権 優勝
• - 1980年: 世界選手権 66kg級 5位、無差別 5位
• - 1981年: 体重別選手権 優勝
• - 1981年: 環太平洋柔道選手権大会 2位
• - 1981年: アジア選手権 優勝
• - 1982年: 体重別選手権 優勝
• - 1982年: 世界選手権 66kg級 5位、無差別 2位

彼女の功績は今もなお日本の柔道界に刻まれており、多くの若い選手たちに影響を与え続けています。

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