竹内郁雄

竹内 郁雄（たけうち いくお）のプロフィール

概要

竹内郁雄は、日本の著名な工学者で、特にプログラミング言語Lispにおける専門家とされています。彼は1946年に生まれ、長いキャリアを通じて教育や研究に多大な貢献をしてきました。現在は早稲田大学理工学術院の教授として、次世代の技術者の育成に力を入れています。また、東京大学の名誉教授としても知られています。

経歴

竹内の教育背景は彼の専門性を示しています。金沢大学附属高等学校を卒業後、1969年に東京大学理学部数学科を修了。1971年には大学院に進み、数学専攻の修士課程を修了しました。その後、日本電信電話公社（NTT）電気通信研究所に入所し、約20年間にわたり様々な役職を歴任しました。1987年にはNTTソフトウェア研究所でグループリーダーとしてソフトウェア基礎技術の研究に従事し、1994年には広域コンピューティング研究部の主幹研究員に昇進しました。

竹内は1996年に論文「パラダイム融合言語の研究」により、東京大学より工学博士の学位を授与されました。1997年からは電気通信大学の教授として、情報工学を広く教授する役割を果たしました。2005年には再び東京大学に移り、大学院情報理工学系研究科での教授職に就きます。そして、2010年に東京大学を定年退職後、早稲田大学の理工学術院基幹理工学研究科の教授として活動を続けています。

業績と貢献

竹内は、Lispというプログラミング言語の著名な専門家の一人であり、数多くのLisp処理系を実装しています。特に「竹内関数」として知られるLisp向けベンチマークが有名で、関数呼出のオーバーヘッドに関連した特性が注目されています。また、教育者としても優れた実績を持ち、情報処理推進機構（IPA）の「未踏ソフトウェア事業」において、30歳未満のプログラマを対象としたプロジェクト「未踏ユース」のプロジェクトマネージャーとしても活躍しています。このプロジェクトでは、竹内が過去に発掘したプログラマの中には、著名なソフトウェア「SoftEther」の開発者、越登大遊もいます。彼はまた、日本OSS貢献者賞やOSS奨励賞の審査委員長を務め、日本のオープンソースソフトウェアの振興にも貢献しました。

著書

竹内は彼の専門分野に関する著書も多数執筆しており、その中には「初めての人のためのLISP」が含まれています。この本は、Lispを初めて学ぶ人々にとって、非常に有用なリソースとなっています。

外部リンク

彼の研究や業績について更に知識を深めたい方は、東京大学竹内研究室の公式サイトを訪れると良いでしょう。また、Lispに関する情報も豊富に提供されています。

竹内郁雄は、工学分野における重要な貢献者であり、次世代の技術者たちにとっての道しるべです。

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