竹村岩男

竹村岩男：信濃のコロンボ

竹村岩男は、推理作家・内田康夫が生み出した人気シリーズに登場する長野県警の刑事である。その卓越した推理力と、どこか親しみやすい風貌から「信濃のコロンボ」という愛称で親しまれている。

人物像

竹村岩男は、長野県警に勤務する刑事。県警本部捜査一課に所属し、数々の難事件に挑む。元々は交番勤務の警察官であったが、飯田署の巡査部長時代に松川ダムで発生したバラバラ殺人事件を解決した功績が認められ、異例の二階級特進を果たす。20歳の時には軽井沢署の巡査としてキャリアをスタートさせている。

「信濃のコロンボ」という愛称は、彼が刑事になった当初から愛用しているバーバリーのコートに由来する。そのコートを常に身につけている姿が、海外ドラマ『刑事コロンボ』の主人公に似ていることから、いつしかそう呼ばれるようになった。

同僚や親しい仲間からは「ガンさん」と呼ばれ親しまれている。

周囲の人物

竹村岩男の活躍を支える、個性豊かな仲間たちがいる。

竹村陽子: 竹村の妻であり、家庭を支える存在。
吉井刑事: 竹村の部下として、共に捜査に当たる。冷静で有能な刑事であり、竹村の信頼も厚い。（「戸隠伝説殺人事件」以降）
木下真司刑事: 竹村の部下。（「戸隠伝説殺人事件」以降）
大森修司: 飯田署の署長であり、竹村の上司。「死者の木霊」「長野殺人事件」に登場。
岡部和雄: 警視庁の刑事。「死者の木霊」では室町署の警部補、「追分殺人事件」では警視庁捜査一課の警部として登場。
浅見光彦: フリーのルポライター。事件を通じて竹村と知り合い、協力関係を築く。「軽井沢殺人事件」「沃野の伝説」「長野殺人事件」「僕が探偵だった夏」などに登場。

登場作品

竹村岩男が登場する主な作品は以下の通り。

死者の木霊
戸隠伝説殺人事件
『信濃の国』殺人事件
北国街道殺人事件
軽井沢殺人事件
追分殺人事件
沃野の伝説
長野殺人事件
僕が探偵だった夏
菊池伝説殺人事件（浅見光彦シリーズの一作。直接登場はしないが、長野県警の刑事に対し浅見が引き合いに出す）

テレビドラマ

竹村岩男を主人公としたテレビドラマも数多く制作されている。各局で様々な俳優が竹村岩男を演じている。

テレビ朝日版: 林隆三が竹村岩男を演じた。
TBS版: 布施博、寺脇康文が竹村岩男を演じた。寺脇版は「信濃のコロンボ」シリーズとして長く続いた。
フジテレビ版: 堺正章が竹村岩男を演じた。
テレビ東京版: 中村梅雀、伊藤淳史が竹村岩男を演じた。中村梅雀版は「信濃のコロンボ事件ファイル」として人気を博した。

各ドラマシリーズは、原作のエピソードを基にしたものから、オリジナルストーリーまで多岐にわたる。

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