笑福亭仁嬌

笑福亭 仁嬌

笑福亭 仁嬌（しょうふくてい にきょう）は、1958年4月22日に京都府で生まれた、日本の落語家です。本名は岡塚 明（おかつか あきら）といい、上方落語の世界で活動しています。所属事務所は吉本興業株式会社（旧：よしもとクリエイティブ・エージェンシー）で、出囃子には『ぼんちかわいや』を用いています。京都府立洛陽工業高等学校を卒業後、落語家を志しました。

経歴

上方落語の道に進むきっかけとなったのは、笑福亭仁鶴師への入門です。1977年4月に、当時上方落語界で一時代を築いていた笑福亭仁鶴師の門を叩き、プロの落語家としての第一歩を踏み出しました。厳しいながらも温かい師の指導のもと、古典落語を中心に研鑽を積み、自身の芸を磨いてきました。仁鶴師は上方落語四天王の一人と称され、その門下に入ったことは、仁嬌氏のキャリアにおいて重要な意味を持ちます。

活動

笑福亭仁嬌氏は、寄席での高座はもちろんのこと、多岐にわたるメディアでも活動を展開しています。

ラジオにおいては、KBS京都ラジオで放送されている京都市の広報番組、『DING!DONG!TIMEきょうと』に長年にわたり出演しています。この番組では、落語家ならではの親しみやすい語り口で京都市の様々な情報や魅力を伝え、地域住民に寄り添った情報発信に貢献しています。

テレビへの出演歴もあり、2021年5月1日にはBS朝日系列で放送された落語特別番組『御法度落語 おなじはなし寄席！』に出演しました。この番組では、「大名将棋」の一席を披露し、テレビを通じてより幅広い層に上方落語の面白さと自身の話芸を届けました。

また、後進の指導にも力を入れており、笑福亭嬌太氏が門下生として名を連ねています。自身の経験を若い世代に伝え、上方落語の伝統を未来へ繋ぐ役割も担っています。

人となり・系譜

私生活においては既婚であり、妹がいます。落語家としての厳しい修行や活動の傍ら、家庭も大切にしていることがうかがえます。

所属する笑福亭は、上方落語の主要な亭号の一つであり、特に笑福亭仁鶴師は六代目笑福亭松鶴師の系譜に連なる人物です。したがって、笑福亭仁嬌氏もまた、上方落語における名門・松鶴一門の伝統を受け継ぐ落語家の一人と言えます。この系譜に連なることは、上方落語の歴史と文化を背負い、それを現代に伝え、さらに次世代へと継承していく責務を負っていることを意味します。

上方落語は、江戸落語とは異なる独特の雰囲気や演目、演出を持っており、笑福亭仁嬌氏はその魅力の一つを担っています。古典落語を大切にしつつ、自身の個性を活かした高座で、観客を魅了し続けています。ラジオやテレビでの活動を通じて、落語という伝統芸能をより身近なものにしている存在でもあります。

まとめ

笑福亭仁嬌氏は、笑福亭仁鶴師の薫陶を受け、上方落語界で着実に歩みを進めてきた実力派落語家です。ラジオでの長寿番組出演やテレビでの落語披露など、幅広い活動を通じて多くの人々に笑いを届け、上方落語の魅力を発信しています。松鶴一門の系譜を受け継ぎ、後進の育成にもあたりながら、今後も上方落語界を支える重要な存在として活躍していくことでしょう。

（注：所属事務所名については、情報源によっては旧名称で記載されている場合があります。）

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