第七六三海軍航空隊

第763海軍航空隊の概要

第763海軍航空隊（だい763かいぐんこうくうたい）は、日本の海軍に属した航空部隊で、大東亜戦争の終期にフィリピン防衛を主要な任務として活動しました。この航空隊は、哨戒活動、爆撃、雷撃、あらゆる特攻を行い、特にフィリピン戦線での任務が目立ちました。

編制の背景

第763海軍航空隊は1944年10月10日に設立されました。これは第762海軍航空隊から独立した形で編成されたもので、先んじて設立された他の航空隊と協力しながら、基地航空隊の強化を図ることを目的としました。この編成にあたっては、第522、第524、第541海軍航空隊が徐々に加わり、最終的には第762海軍航空隊に統合されました。

この際、特に注目されたのは新しい航空機の導入です。銀河や彗星といった新機種が主力となるはずでしたが、実際には調達や乗員の育成が遅れてしまい、十分な実戦投入には至りませんでした。これも影響して、7月の段階で新しい部隊の編成が必要とされました。この結果、第763海軍航空隊が新たに創設されることとなりました。

旧航空隊の概要

第522海軍航空隊

第522海軍航空隊は1944年3月1日に設立され、定数96機の銀河隊が編成されました。作戦への参加は少なく、唯一の実戦参加は9月の東号作戦での哨戒でしたが、その後の実戦にはあまり貢献できませんでした。

第524海軍航空隊

こちらも1944年3月15日に設立されましたが、定数48機の銀河隊で運用されました。常時稼働していた機体数が少なく、出撃したのは主に10月以降でした。彼らもまた、戦局における貢献は限られていました。

第541海軍航空隊

同じく1944年3月に設立され、艦上爆撃機隊として活動していましたが、軍用機の調達状況が悪く、実戦における出撃は極めて制限されていました。

海軍航空隊の活動状況

台湾沖航空戦で第762海軍航空隊が甚大な被害を受けたため、フィリピン戦線の実働部隊は第763海軍航空隊に移行しました。これにより彼らの役割が非常に重要になりました。彼らは1944年10月23日までにフィリピンのクラーク飛行場へと進出しました。

10月24日、彼らはレイテ沖海戦に応じて出撃しました。続く日々の中で、銀河および彗星隊は数回の攻撃を行い、敵機との交戦も果たしましたが、多くの損失が出る結果となりました。

特に、11月1日のオルモック湾上陸作戦への参加や11月20日に実施された玄作戦では特攻としての役割を果たしましたが、必ずしも成功したとは言えません。

解体までの経緯

第763海軍航空隊は、その編成から解体までわずか10ヶ月でした。その間、実戦に従事できたのは初期の3ヶ月程度に過ぎませんでした。終戦を迎えた完全な形での解散となりました。

主要機材

この航空隊の主力機材には、主に銀河と彗星が用いられました。これらの機体は彼らの任務の遂行に欠かせない存在でした。

歴代指揮官

指揮官には佐多直大が任命され、戦後の解散までその役割を全うしました。

結論

第763海軍航空隊は、日本海軍のフィリピン防衛において重要な役割を果たしましたが、戦局の変化に伴う厳しい状況の中で、その活動は限られたものでした。今後も彼らの足跡は歴史の中で語り継がれることでしょう。

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