第二次国際連合アンゴラ検証団

第二次国際連合アンゴラ検証団（UNAVEM II）

第二次国際連合アンゴラ検証団（UNAVEM II）は、アンゴラにおける和平プロセスを支援するために設立された国際連合平和維持活動です。1991年5月30日の国際連合安全保障理事会決議696に基づいており、第一次国際連合アンゴラ検証団(UNAVEM I)の活動を引き継ぎ、アンゴラ内戦の停戦監視を主な任務としていました。

背景

アンゴラ内戦は1975年から長期間にわたり継続し、冷戦時代にはアメリカ合衆国とソビエト連邦の代理戦争としての側面も持っていました。1980年代には、首都を掌握するアンゴラ解放人民運動(MPLA)と、南部を拠点とするアンゴラ全面独立民族同盟(UNITA)が対立。
MPLAはソ連やキューバなどの社会主義国から支援を受け、UNITAはアメリカや南アフリカなどの国々から支援を受けていました。

冷戦終結に向かう中で、1989年よりキューバ軍がアンゴラからの撤退を開始し、1991年5月には完全撤退を完了。この撤退はUNAVEM Iによって検証されました。外国軍の撤退と国際的な圧力の高まりを受け、MPLAとUNITAは停戦交渉を行い、1991年5月31日に停戦合意に調印しました。この停戦を支援するため、国連安全保障理事会は5月30日に決議696を採択し、UNAVEM IIの設立を決定しました。

活動内容

UNAVEM IIは、UNAVEM Iを拡大・改編したもので、停戦監視などの任務を付与されました。当初は350名の軍事監視要員に加え、文民警察官や医療部隊を含む文民スタッフで構成されていました。1992年には、選挙監視の任務が追加され、400名の選挙監視要員が増員されました。

1992年9月には、大統領選挙と議会選挙が実施されました。UNAVEM IIの監視下で大きな混乱もなく選挙は行われ、UNAVEM IIは選挙に重大な問題は見られないと判断しました。しかし、UNITAはこの選挙結果に不満を抱き、不正があったと主張。再び内戦が勃発しました。UNAVEM IIはその後も駐留を続けましたが、戦闘が激化したため任務の継続が困難となり、規模を縮小せざるを得ませんでした。

1994年10月、再び停戦合意が成立し、UNAVEM IIも停戦監視のために当初の規模に戻されました。和平をより強固に推進するため、1995年2月8日の安全保障理事会決議976により、UNAVEM IIを改編し、最大7,000名の平和維持軍を含む第三次国際連合アンゴラ検証団(UNAVEM III)が設立され、UNAVEM IIの任務はUNAVEM IIIへと引き継がれることとなりました。

関連情報

* UNITED NATIONS ANGOLA VERIFICATION MISSION II:https://peacekeeping.un.org/en/mission/past/unavem2.htm

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