第二次国際連合ソマリア活動

UNOSOM II（第二次国際連合ソマリア活動）

背景

国連のソマリアでの活動は、内戦の影響で壊滅状態にある国における人道的支援を目的として始まりました。1992年に設立された第一次国際連合ソマリア活動（UNOSOM I）は、数ヶ月間の活動にもかかわらず現地の各勢力からの協力が得られず、劣悪な治安下での活動には限界がありました。このため、国際連合はより強力な介入を決定し、UNOSOM Iのもとで新たな改編を行うことになりました。

UNOSOM IIの設立

1993年3月26日、国際連合安全保障理事会の決議814に基づき、第二次国際連合ソマリア活動（UNOSOM II）が設立されます。この新たな活動は、従来の人道支援のみならず、武装解除や停戦監視、さらにはソマリアの社会インフラ再建に向けた支援をも目的としています。UNOSOM IIは約28,000名の軍人を擁し、対抗勢力に対しても必要な武力行使を行うことが承諾されました。初めはアメリカ軍を主力とする多国籍軍（UNITAF）が先行して活動していましたが、時間の経過とともに、これらの部隊はUNOSOM IIの指揮下に移行します。

活動の展開

UNOSOM IIは、まず人道支援活動の拡充を進め、医療や食料配布を含む支援を行いましたが、早くも現地の治安状況が大きな障害となりました。1993年6月5日には、パキスタン軍が民兵と衝突し、22名の兵士が死亡する事件が発生し、これに対する軍事行動が決定されました。

特に、モハメッド・ファッラ・アイディード将軍派による攻撃に対し、国際連合は強力な対抗措置を講じることになります。6月12日には、敵対勢力に対する軍事行動が開始され、武器庫の破壊や対立を煽るメディアの取り締まりが進められました。しかし、これがさらなる暴力を引き起こし、多くの市民が巻き込まれる事態となりました。

モガディシュの戦闘

1993年10月3日には、有名な「モガディシュの戦闘」が勃発しました。アメリカ軍がアイディードの幹部を逮捕しようとしたものの、予想以上の抵抗に遭遇し、双方に重大な犠牲が出ました。この衝突により、市民の国際連合に対する感情が悪化し、国連の活動がますます困難になったのです。

活動の総括と撤退

1994年には、国際連合のアプローチを見直す必要があり、武装解除の任務は各武装勢力に委ねられることになりましたが、UNOSOM IIに対する民兵の攻撃は続き、治安状況は改善されませんでした。また、和平交渉も効果を示さず、1994年11月4日、国際連合安全保障理事会の決議954により、活動終了が決定されます。

UNOSOM IIは1995年までの活動を経て、抽象的には一定の人道支援の成果を上げるものの、根本的な和平の形成には至りませんでした。活動を通じて164名の死者を出し、平和維持活動の複雑さと困難さを世に知らしめる結果となりました。最終的には、強制的な平和創出活動の必要性と限界が示される形となったのです。

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