第1回世界遺産委員会

第1回世界遺産委員会

1977年6月27日から7月1日の間に、フランス・パリで第1回世界遺産委員会が開催されました。この委員会は、1975年12月17日に発効した世界遺産条約に基づいて設立されたものであり、翌年に開かれた第1回世界遺産条約締約国会議（総会）でその設置が決定されました。今後は年に一度以上の頻度で会議が行われることが決まったのです。

委員国の構成

第1回総会における締約国は26か国であり、それに基づいて委員国が選出されました。委員国は以下の15か国から成り、議長1名、副議長4名、報告担当1名が含まれています。地域の枠組みについては、UNESCOに従った分類がなされました。

議題と内容

委員会では規約に関する議論や、世界遺産リストの制定に向けた具体的な方策が話し合われました。この会議は、世界各地の文化及び自然遺産を保護するための新たな枠組み作りにおいて非常に重要なステップとなりました。特に、有形文化財や自然保護区のリストに関する登録は、この会議の時点ではまだ開始されていなかったことが特徴です。

世界遺産条約の背景

世界遺産条約は、文化遺産や自然遺産の保護を目的とし、各国が協力して世界的に重要なものを認識し、保護し続けることを前提としています。この取り組みが公式に始まったのがこの1977年の委員会からであり、以降も毎年様々な議題が持ち上がり、国際的な文化財保護の枠を広げていきました。

重要な出典と情報

この委員会に関する詳細な情報は、UNESCOが発行した1977年の最終報告書や、世界遺産検定事務局が刊行した「すべてがわかる世界遺産大事典」などからも確認することができます。これらの資料は、委員会の枠組みや進行状況を詳細に理解するのに役立つでしょう。

まとめ

第1回世界遺産委員会は、国際的な文化財及び自然遺産保護に向けての重要な出発点であり、都度目的を明確にし、協議を通じて世界共通の理解を深めるための場としての役割を担いました。文化と自然の遺産を次世代に引き継ぐために、今後もこのような会議が必要不可欠であることがここで確認されました。

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