第10回全国中等学校蹴球選手権大会

第10回全国中等学校蹴球選手権大会

1928年1月、阪神甲子園球場で開催された第10回全国中等学校蹴球選手権大会は、大阪毎日新聞の主催により行われました。前年に発生した大正天皇の崩御により中止されたため、昭和になって初めての大会として位置付けられます。この大会では、朝鮮から参加した崇実が初めての優勝を果たすと共に、優勝旗が初めて海を渡るという大きな歴史的意義を持ちました。

参加チーム

この大会には各地から多くのチームが参加しました。以下は参加チームの一覧です。

• - 東京高師附中（東京・初出場）
• - 富山師範（富山・初出場）
• - 岐阜中（岐阜・初出場）
• - 京都師範（京都・2年ぶり10回目）
• - 都島工（大阪・3年ぶり5回目）
• - 御影師範（兵庫・2年ぶり10回目）
• - 広島一中（広島・2年ぶり2回目）
• - 崇実（朝鮮・初出場）

試合結果

大会はトーナメント方式で進行しました。以下に試合結果を示します。

1回戦

• - 広島一中 14 - 0 富山師範

この試合では、広島一中が記録的な14得点を挙げ、選手権史上最多得点を達成しました。

• - 崇実 11 - 0 京都師範
• - 東京高師附中 5 - 4 御影師範
• - 都島工 1 - 0 岐阜中

準決勝

• - 広島一中 5 - 0 都島工
• - 崇実 6 - 0 東京高師附中

決勝

• - 崇実 6 - 5 広島一中

決勝戦では、崇実と広島一中が激しい戦いを繰り広げ、6-5という接戦の末に崇実が優勝を決定づけました。

大会の記録

この大会が持つ記録の中で特に目を引くのは、1回戦での広島一中が記録した14得点という得点数です。この14得点は選手権の最多得点記録であり、また得失点差も14ということから選手権最多記録となっています。大会全体における熾烈な戦いの中で、広島一中のインパクトは非常に大きかったと言えるでしょう。

おわりに

第10回全国中等学校蹴球選手権大会は、ただのスポーツイベントに留まらず、歴史を語る上でも重要な意味を持つ出来事でした。初優勝を成し遂げた崇実は、多くの人々に記憶される存在となり、これ以降のサッカー界における発展に寄与しました。この大会が、将来の高校サッカーに大きな影響を与えたことは間違いないでしょう。

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