第10回統一地方選挙

第10回統一地方選挙

第10回統一地方選挙は、1983年（昭和58年）に日本の地方自治体の首長および議会議員を、全国で一斉に改選するために行われた選挙です。

選挙の背景と位置づけ

この選挙は、1947年の第1回以来数えて10回目にあたります。中曽根康弘内閣下で初の全国規模選挙であり、同年の参議院議員通常選挙（初の比例代表制導入）や衆議院議員総選挙の前哨戦として、いわゆる「亥年選挙」を占う前哨戦として注目を集めました。各政党は国政選挙に匹敵するほど重視し、全力を挙げて選挙戦を展開しました。

実施日程

投票は前半選挙と後半選挙に二回に分けて行われました。

前半選挙（4月10日投票）：都道府県知事、政令指定都市市長、都道府県議会議員、政令指定都市市議会議員が対象でした。
後半選挙（4月24日投票）：一般市長・市議、東京都特別区長・区議、町村長・町村議が対象でした。

改選された選挙と規模

この選挙で改選された主な選挙の種類と規模は以下の通りです。

都道府県知事選挙：13都道府県
政令指定都市市長選挙：2市（札幌市、川崎市）
都道府県議会議員選挙：44道府県議会の2,661名
政令指定都市市議会議員選挙：9市の665議席
東京都特別区長選挙：20区
東京都特別区議会議員選挙：23区
一般市長選挙：145市
一般市議会議員選挙：386市
町村長選挙：702町村
町村議会議員選挙：1,290町村

候補者数

主要な選挙における候補者数は以下の通りです。

都道府県議会議員選挙：4,555名
政令指定都市市議会議員選挙：909名
一般市長選挙：279名
東京都特別区長選挙：46名
一般市議会議員選挙：13,733名

これには、都道府県議選の80名、一般市長選の46名、一般市議選の3市84名などの無投票当選者が含まれています。また、都道府県議会議員選挙における女性候補者数は212名でした。

選挙結果

各選挙の投票率は以下の通りです。

前半選挙（4月10日投票）：
都道府県知事選挙：63.21％
政令指定都市市長選挙：70.93％
都道府県議会議員選挙：68.47％
政令指定都市市議会議員選挙：60.00％

後半選挙（4月24日投票）：
一般市長選挙および特別区長選挙：69.54％
* 一般市議会議員選挙および特別区議会議員選挙：75.70％

都道府県議会議員選挙では30名、政令指定都市市議会議員選挙では35名の女性が当選しました。この選挙は、その後の国政選挙への影響が注目されました。

第10回統一地方選挙は、日本の地方政治を改選すると同時に、国政の行方を占う試金石ともなった選挙でした。

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