第11回国際連合緊急特別総会

第11回国際連合緊急特別総会

第11回国際連合（国連）緊急特別総会は、2022年2月28日に開催された。この会期では、24日から始まったロシアのウクライナ侵攻について議論され、国際的な対応が求められました。

開催の背景

ウクライナの北大西洋条約機構（NATO）加盟希望と、これに反対するロシアの対立は、プーチン大統領による「特別軍事作戦」という名目でエスカレートしました。結果、ロシア軍がウクライナに侵攻し、ゼレンスキー大統領が自身の国を守るために徹底抗戦の意志を示したことで、事実上の戦争状態に突入しました。

この状況を受けて、アメリカとアルバニアは国連安全保障理事会（安保理）においてロシアの侵攻を非難し即時撤退を求める決議案を提出。しかし、ロシアが拒否権を行使したため、安保理では決議が成立しませんでした。このため、アメリカが主導して国連総会での非難決議の採択を目指す流れが生まれました。これにより、2月27日に特別会合を28日から開催することが決定されました。

各国の立場

アメリカは、国連総会での決議を通じてロシアの孤立を際立たせることを目指しました。一方、ロシアの国連大使は、軍事侵攻の理由としてウクライナ側の停戦合意不履行を挙げ、自国の行動が非侵略であることを主張しました。

決議の採択

2022年3月2日、ES-11/1という決議が採決され、141カ国の賛成を得て通過しました。この決議は法的拘束力を持たないものの、ロシアの行動を非難し、即時撤退を求めました。特に、決議への賛成国数が多かったことは、国際社会がロシアの行動を厳しく見ている証拠でもあります。

その後、3月23日、南アフリカから提出された決議案A/ES-11/L.3は賛成140、反対5、棄権38で採択され、人道的状況への懸念が表明されました。特に民間人の保護の必要性が強調されました。

ロシアの人権理事会除名

2022年4月、ブチャでの虐殺が報道され、アメリカは国際連合人権理事会からのロシア除名を求めました。新たな決議案が登場し、最終的に賛成93、反対24、棄権58で採択され、ロシアの理事国資格が停止される結果となりました。

その後の展開

2022年10月12日、ロシアによるウクライナ4州の住民投票と併合を非合法化するES-11/4が採択され、143カ国の賛成を受けました。この決議は違法な領土併合を拒絶し、同様にロシアに対する国際的な非難を強調しました。また、2023年2月23日には、ウクライナへの包括的和平を求めるES-11/6が採択され、国際社会での持続的な支持が確認されました。

以上のように、第11回国連緊急特別総会は、ロシアのウクライナ侵攻に対する国際社会の反応を的確に示し、今後の国際関係にも大きな影響を及ぼす内容となりました。

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