第12回全国大学ラグビーフットボール選手権大会

第12回全国大学ラグビーフットボール選手権大会は、1975年12月20日から年を跨いで1976年1月4日までの期間にわたり開催された、大学ラグビーの頂点を決定する大会です。この記念すべき大会で、関東大学対抗戦1位の明治大学が見事な戦いぶりを見せ、3年ぶりとなる2度目の優勝を飾りました。

大会は、1975年12月20日および21日に行われた1回戦から始まりました。年明けの1976年1月2日に準決勝、そして1月4日に決勝戦が開催されるという日程でした。主要な試合会場として使用されたのは、東京都にある国立競技場です。ここでは1回戦の一部、準決勝、そして決勝戦といった重要な試合が行われました。また、関西地区で行われた1回戦には、ラグビーの聖地として名高い大阪府の花園ラグビー場も使用されました。

全国各地区の厳しい予選を勝ち抜いた、合計8校の精鋭が今大会に出場しました。関東地区からは、対抗戦グループで並み居る強豪を抑えて1位となった明治大学（6年連続6回目出場）と早稲田大学（12年連続12回目出場）、そして4位ながらも実力は高い慶應義塾大学（4年連続7回目出場）が進出。また、関東リーグ戦グループからは、初の全国大会出場を果たした大東文化大学（2位）が新たな風を吹き込みました。関西地区からは、リーグ戦を制した天理大学（7年連続9回目出場）、2位の同志社大学（2年連続11回目出場）、そして関西第3代表として中京大学（2年ぶり5回目出場）が出場権を獲得。さらに、九州地区からは福岡工業大学（2年連続8回目出場）が代表として参加し、全国の舞台で自らの力を示しました。

大会はトーナメント方式で進行し、一度敗れるとその時点で敗退となる厳しいレギュレーションでした。1回戦では、国立競技場と花園ラグビー場にて、準決勝進出を目指す熱い戦いが繰り広げられました。この結果、勝ち上がった4校が準決勝へと駒を進めました。

年が明けた1976年1月2日、国立競技場にて準決勝の2試合が行われました。ここで勝利を収めたのは、明治大学と早稲田大学という、大学ラグビー界を代表する両校でした。これにより、決勝戦は伝統の「早明戦」となることが決定しました。

そして、1976年1月4日、冬空の下、国立競技場には多くのラグビーファンが集結し、第12回大会の決勝戦がキックオフされました。大学日本一の称号をかけて、明治大学と早稲田大学が激しくぶつかり合いました。この歴史的な一戦を制し、見事に優勝旗を手にしたのは明治大学でした。明治大学は、宿敵・早稲田大学を破り、3年ぶり、通算2度目の全国制覇を達成しました。なお、今大会では3位決定戦は実施されませんでした。

第12回全国大学ラグビーフットボール選手権大会は、全国各地区の代表校が互いの意地とプライドをかけて戦い抜いた、記憶に残る大会となりました。初出場校の健闘や、伝統校同士の白熱した試合は、大学ラグビーの魅力を改めて全国に伝えるものだったと言えるでしょう。特に、決勝での早明戦、そしてそこで栄冠を掴んだ明治大学の強さは、当時のラグビー界に大きなインパクトを与えました。

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