第13回全国大学ラグビーフットボール選手権大会

1976年の年末から1977年の年始にかけて、日本の大学ラグビー界で最も権威ある大会の一つである、第13回全国大学ラグビーフットボール選手権大会が盛大に開催されました。この大会は、各地区の厳しい予選を勝ち抜いてきた精鋭たちが集結し、大学日本一の栄冠をかけて争う、年に一度の晴れ舞台です。

大会は1976年 12月18日にキックオフを迎え、年を跨いで1977年 1月3日の決勝戦まで、参加チームによる熱い戦いが繰り広げられました。主要な日程は、12月18日と19日に分けて行われた1回戦、そして新年の幕開けとなる1月1日に行われた準決勝、そして最終日の1月3日に迎える決勝戦というスケジュールで進行しました。

大会の舞台となったのは、日本のラグビー史において重要な位置を占めるいくつかの競技場です。初期ラウンドである1回戦は、首都圏の秩父宮ラグビー場に加え、関西の西京極競技場（現在のたけびしスタジアム京都）、さらに九州の久留米競技場といった地方の主要会場でも開催され、全国的な広がりを見せました。そして、大会のクライマックスである準決勝と決勝戦は、聖地・国立競技場（現在の国立霞ヶ丘陸上競技場）で行われ、多くの観客が見守る中で日本一が決定されました。

今大会に出場したのは、全国の予選を突破した以下の実力校8チームです。各校はそれぞれの地区リーグや代表決定戦を勝ち抜いて、この檜舞台に臨みました。

関東大学対抗戦グループ：1位通過の早稲田大学（13年連続13回目）、2位の明治大学（7年連続7回目）、そして3位の慶應義塾大学（5年連続8回目）が参加しました。
関東大学リーグ戦グループ：リーグ戦を制した日本大学が、10年ぶり3回目の出場となりました。
関西大学リーグ：関西からは、1位の同志社大学（3年連続12回目）、2位の天理大学（8年連続10回目）、そして関西第3代表の中京大学（2年連続6回目）が出場しました。
九州地区代表：九州の代表校として、福岡工業大学が3年連続9回目の出場を果たしました。

これら個性豊かな8校が、一発勝負のトーナメント方式でしのぎを削りました。なお、この第13回大会では、3位決定戦は実施されませんでした。

各試合では、出場校が積み上げてきた戦略とフィジカルがぶつかり合い、手に汗握る攻防が展開されました。選手たちは自らの持てる力の全てを出し切り、白熱した試合を繰り広げました。特に準決勝、そして国立競技場で行われた決勝戦は、この年の大学ラグビーの最高峰を示すにふさわしい、記憶に残る激戦となりました。

そして、この第13回大会で見事頂点に立ったのは、早稲田大学でした。早稲田大学は決勝戦を制し、栄えある優勝旗を手にしました。これは早稲田大学にとって、2年ぶりとなる全国大学ラグビーフットボール選手権大会での優勝であり、通算では8度目の大学日本一という輝かしい歴史に新たな1ページを刻む快挙となりました。

この大会は、多くの若き才能を発掘し、ラグビーファンに感動と興奮を与えました。第13回全国大学ラグビーフットボール選手権大会は、日本の大学ラグビー界において、また一つ重要な歴史的出来事として記録されています。

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