第14回国会

第14回国会の概要

第14回国会（だい14かいこっかい）は、1952年（昭和27年）8月26日から28日までの短期間に開催されました。この国会は、翌年の昭和28年度予算の審議を目的として召集された通常国会であり、その極めて短い会期からも、多くの政治的背景が読み取れます。特に、国会が8月に開かれたのは、この第14回国会が唯一の事例となりました。

国会法と召集の背景

1952年当時の国会法第2条では、通常国会は毎年12月の上旬に召集されることが原則とされていました。しかし、この会期中に議員の任期が満了した場合には、任期満了を避けるために召集日を前倒しすることができるという特例もありました。

具体的には、前回の第24回総選挙で当選した衆議院議員の任期が1953年1月22日で終わるため、通常通りの議会設定では選挙日程と重なってしまうことが懸念されました。したがって、この任期満了日にあわせて国会を開催するために、1952年8月26日を召集日として設定したのです。

議会の運営と急展開

しかしながら、この国会の運営は予想外の急展開を見せます。開会からわずか2日後の8月28日、内閣総理大臣の吉田茂が衆議院を突如解散するといういわゆる“抜き打ち解散”を行いました。この突然の動きによって、第14回国会の会期はわずか3日間という極端な短さになってしまったのです。

政治制度への影響とその後

このような短命で特殊な国会が開催された背景には、当時の日本の政治状況や選挙戦略が大きく影響していました。後に、1955年に行われた国会法の改正により、任期満了にかかる召集日の前倒し規定は削除され、今後は議員の任期が満了した場合、満了日をもって会期が終了することとなりました。この改正は政治システムの安定化に寄与し、以後の国会運営に影響を与えることになります。

さらに、1991年の国会法改定により、通常国会の召集時期が原則的に毎年1月中に変更されることになります。この改定は、政治活動の計画をより確実にし、選挙などのスケジュールと一致させるためのものでした。

結語

第14回国会は、当時の日本の政治情勢を反映した特殊なケースといえるでしょう。この国会の短期間における出来事は、以降の国会運営や法制度に大きな影響を与え、現在の国会制度の基本的な枠組みに繋がる重要な要素となっています。

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